ADVICE

髪の中身や髪質の違いについてプロに聞いてみた。

ADVICE | 2017.06.14

SHARE

Lila:髪の毛の生え方についても教えてください。生え変わりのサイクルや、抜けやすい時期など傾向はありますか?

古田さん:髪は、同じ1本の毛穴から「生えてくる→成長が止まる→抜ける→また新しい髪の毛が生えてくる」というサイクルを繰り返しています。しかもその成長のサイクルは毛穴ごとに結構違ってもいるんです。
1本の髪の毛は、女性ですと大体3〜7年くらいは伸び続けていきます。髪の毛は、伸びきるとそのあとに退行期というのが2〜3ヶ月あり、それぞれ抜けていくのが基本的なヘアサイクル。
日本人の成人女性だとおよそ10万本くらい髪の毛があると言われていますが、そのうち平均して1日100本くらいは普通にしていても抜ける、と言われています。
季節や年代によっても髪の毛の抜け方は変わりますね。

Lila:なんと、そんなに抜けているの!

古田さん:100本の髪の毛って束にしてみると実は結構少ないなっていう印象だと思いますよ。でもそうやって毎日少しずつ抜けたり生えてきたりが頭皮では起こっているんですよね。なので、日々のケアが大事になってくるんです。

Lila:ちなみに、お悩みとしても多いのがくせ毛やうねり。そういう髪の仕組みについても教えていただきたいです。直毛だと思っていたけれど途中からくせ毛になる、ということもあるのかしら?

古田さん:そうですね、髪の毛の種類ってとても個人差があるものなのですが、ざっくり毛の種類は人種で大きく3つくらいに分けることはできます。

日本人はモンゴリアンと呼ばれ、傾向としては髪太めで、直毛の人が多いです。色は黒だったり褐色のアジア圏に多い髪の毛ですね。

欧米の方々に多いコーカシアンは、髪の毛が細いという傾向でして、くせ毛の方も多いです。色は褐色やブラウン、少ないですがブロンドの方もいる。

アフリカに多いエチオピアンという人種は、モンゴリアンよりももっと太い髪の毛で、縮毛が多いと言われています。

直毛が多いとされるモンゴリアンですが、実は日本人女性の7割くらいは「くせ毛」という自覚があるという調査結果もあります。これは、元からのくせ毛と同時に、加齢による髪質の変化も影響しているはずです。

Lila:元からのくせ毛と、加齢による変化ってどうちがうのですか?

古田さん:最近の研究によって髪を断面から見てみると、毛の中のたんぱく質に偏りがあることがわかってきました。というのも、たんぱく質には、濡れた際に水を吸いやすいものと吸いにくいものがあるんです。これがどちらも均等に髪の毛の中にあれば直毛なのですが、たんぱく質のあり方に偏りが出てくるとくせやうねりを生じることになるというわけです。

古田さん:さらに、年齢を重ねた女性の悩みとしてよく挙げられるのが、髪がうねるようになった、というもの。加齢によりダメージを受けやすくなると、たんぱく質が髪から流れ出てしまい、その結果髪の内部の状態に大きな偏りが出てくることに。
そのほか、頭皮の毛穴の形も正円のひと、楕円のひとなどさまざま。このあたりは白髪の研究と同時に私たちが現在研究を進めている、じつはまだわかっていないことの多い分野でもありますね。髪って、これからわかってきそうなことがたくさんある、とても面白い研究対象なんですよ。

Lila:そうか。ヘアケア、と一言でいっても頭皮にアプローチするのか髪にアプローチするのか、髪の外側なのか内側なのか、本当にいろいろな形がある、ということですね。じつはまだまだ神秘に包まれた部分も多いという髪の毛の世界、今日は顕微鏡の写真も使って詳しく聞かせていただきありがとうございました!




古田桃子さん
(株式会社ミルボン)開発本部 中央研究所 基礎研究グループ リサーチャー

ライター 鈴木絵美里

東京外国語大学卒業。広告会社と出版社での10年間の勤務を経て現在はフリーランスで編集企画執筆に携わる。新しいローカルコミュニティ、食、農業、働き方、暮らし方、場づくりなどの題材を幅広く扱う。湘南生まれのロックンロール育ち。

CREDITS
写真:ミネシンゴ
取材・執筆:鈴木絵美里
TAGS

Find Your Beauty MAGAZINEの最新記事をお届けします

RECOMMENDED POSTS

FOLLOW US