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もう硬くて太い髪質に悩まない! 硬毛の特長とケア方法

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ヘアカラーが染まりにくい、パーマがかかりにくい、そもそも髪の毛の広がりや膨らみが気になってイメージ通りの髪型にキマらない……。そんなお悩みの原因はもしかしたら“髪質の硬さ”にあるのかもしれません。しかし、硬い髪だからといって楽しいヘアライフを諦めるのはまだ早い! 髪の特徴を正しく理解し、髪質にあったヘアケアをしていくことで、ストレスや悩みが軽減され、理想の髪質に近づくことができるのです。今回は、いわゆる“硬毛”と呼ばれる、硬い髪について特徴やケアの方法などをみていきましょう。

髪質が決まる要因とは?

そもそも髪質とは、大きく分けて2つの要因から変化します。

1. 親から引き継いだ遺伝性
2. 生活習慣による髪質の変化

髪質の大半は親からの遺伝によるものといわれていますが、食事や睡眠時間といった生活習慣の変化や環境でのストレス、加齢によって髪質が変化するパターンもあります。つまり、今の悩んでいる髪質も生活環境や日頃のケアを見直すことで理想の髪質へ導くことができるというわけです。

髪質が硬い人の髪の特徴

少し専門的な観点から説明すると、髪は主にたんぱく質を主成分とする3つの組織からできています。髪1本を輪切りにすると、断面は海苔巻きのようになっています。海苔の部分がキューティクル、ご飯の部分がコルテックス、具の部分がメデュラという物質になります。

その中でも髪の硬さを左右しているのが「キューティクル」であり、毛髪の太さに影響を与えているのが「コルテックス」です。この2つについて簡単に説明していきましょう。

●海苔巻きの部分=キューティクル
海苔巻きの海苔に例えられるキューティクルは、無色透明の魚のウロコのような細胞が何枚も重なった層状の組織でできています。

外部の刺激から毛髪内部を保護する役目を担っていて、この防御壁ともいえるキューティクルの層がより厚いと、髪質は硬くなります。キューティクルの枚数や重なり具合が多ければ多いほど、カラー剤やパーマ剤の浸透が悪くなるため、硬毛の人はカラーの染まりやパーマのかかりが悪くなる傾向にあります。

●ご飯の部分=コルテックス
ご飯の部分に例えられるコルテックス。このコルテックスは毛髪全体の約80%を占めていて、主に髪の太さに影響を与える組織です。細長く、短い線維からできているため、コルテックスの量が多ければ多いほど、髪質は太く丈夫になります。

つまり、髪質が硬くて太いという方の髪の構造は、キューティクルの層が多く重なっていて、コルテックスの量が普通毛の人に比べて多いということになります。

髪質が硬くて太い人の弱みと強み

キューティクルの層が厚く、コルテックス量が多い硬毛。これだけ聞くと硬毛はデメリットばかりだと思われるかもしれませんが、メリットもあります。太くて硬い髪質のメリットとデメリットについて順番に見ていきましょう。

●硬毛の弱み
硬くて太い髪質はキューティクルの層が厚いため、毛髪内部に薬剤が浸透しにくいとされています。そのため、普通毛の人に比べると、ヘアカラー剤やパーマ剤が浸透しにくく、薬剤の放置時間がより必要となります。また、コルテックスの量が多いと、髪1本1本が太くなり広がるため、まとまりにくさを感じることも。なめらかで落ち着きのあるヘアスタイルには不向きというデザイン上のむずかしさもありますが、ヘアケア次第で髪質改善は可能です。これについては後ほど説明していきます。

●硬毛の強み
キューティクルの層が厚いということは、他の人よりツヤのある美しい髪であるいうこと。髪の芯にハリ・コシがあるため、ヘアカラーやパーマといったケミカル処理による刺激やドライヤーや日光などのダメージ、摩擦のなどの物理的な刺激に強く、髪自体が傷みにくいともいわれています。また、コルテックスの量が多いため、ボリュームのあるヘアスタイルを比較的簡単につくることができるのも特徴です。

扱いやすい髪にするために必要な成分は?

では、扱いにくい硬毛を扱いやすくするためにはどうすればいいのでしょうか? 健康といわれる髪の毛は、約80%のたんぱく質、約12%の水分、約5%の脂質、その他微量元素で構成されています。この「たんぱく質」「水分」「脂質」のバランスが化学的・物理的な刺激などによって崩されるとダメージに繋がり、手触りの悪化や広がりの原因になってしまうのです。つまり、扱いやすい髪にするためには、たんぱく質・水分・脂質のバランスを調整してあげることが重要ということ。特に、硬毛の場合は、水分と脂質のバランスが崩れていることが多く、これがごわつきなどにつながっています。このバランスはシャンプーをはじめとするヘアケアで補うことができるのです。

●“オイル配合”のシャンプーでしなやかにまとまる髪へ
乾燥によってパサつきを感じることが多い方は、油分が配合されているシャンプーを使うのがベター。オイル成分が配合されているしっとりめのシャンプーは、髪に必要な油分を補うことで、しなやかでまとまる髪へ導いてくれます。たとえば、植物由来のオイルを配合したシャンプーなどには、髪をまとめてくれる効果が期待できるのでチャレンジしてみる価値は大いにあるといえるでしょう。

●保湿成分配合でうるおいがあり、指通りのいい髪へ
もし、あなたがヘアカラーやパーマなどをしたことがあるのなら、髪自体にダメージホールという穴が空いているかもしれません。このダメージホールからは、髪に必要な水分が流れ出てしまうため、硬毛の扱いにくさをより加速させてしまいます。そこで、おすすめしたいのは、保湿成分が配合されているシャンプー。髪の水分バランスの崩れはうねりの原因となってしまうので、保湿成分が配合されているシャンプーを使って、水分を保持しましょう。一定の水分量を保つことができれば、うるおいのある指通りのいい髪に近づけることができます。

髪の悩みはプロに相談しよう

ここまで硬い髪質を変えるためのさまざまなアプローチを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 髪質改善は自身の努力や知識を持つことも大切ですが、髪のプロである美容室へ訪れてアドバイスをもらうのも非常に有効かつ最適な方法ともいえます。適切なシャンプー選びや髪の毛に負担をかけないドライヤーの方法、硬い髪もおしゃれに魅せてくれるデザインの提案など多方面から提案してくれるはずです。どんな悩みも一人で抱え込まず、少しでも不安があったら美容師さんに相談をしてみましょう。一歩前に踏み出してもっと楽しいヘアライフを過ごしてみませんか。

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