株式会社ミルボンは2017年1月、株式会社コーセーと資本業務提携に関する契約を締結し「世界で戦う日本美容企業集団の競争力向上」を共通の目標に掲げた新会社コーセー ミルボン コスメティクス株式会社を2017年7月に設立しました。
コーセーとミルボンの出会いは2007年、小林禮次郎コーセー会長、鴻池一郎ミルボン社長(役職名当時)による雑誌対談にさかのぼります。
その対談の中で、コーセーは約40年間美容業界と関わりをもっていた歴史から、現在も美容室に対して深い思い入れがあること、ミルボンは美容業界に絞り、商品に高い付加価値をつける活動を続けてきたことに親和性を感じ、シナジーを生み出せると考え、手を取り合うことになりました。
化粧品メーカーとして70年以上の歴史をもち、現在では国内外でも広く知られる数々のブランドを生み出してきたコーセー。
美容室専売品メーカーとして商品開発から経営的支援まで、美容室を深く知り尽くしたミルボン。
両社の強みを持ち寄り、美容室向けのスキンケア・メイクアップ製品の開発・販売およびサービスの提供等を具体化していくことで、 “生涯美容”という新たな美容価値を提供し、サロンさまの経営の更なる支援をしてまいります。
KOSÉ 70年以上の歴史を持つ化粧品を中心とした美の創造企業
コーセーは1946年の創業以来、化粧品を中心とする美の創造企業として事業を展開してきました。創業当時から「化粧品は人々に夢と希望を与える」ものであるとして、お客さまに心からご満足いただける”最良”の化粧品とサービスを提供するため、常に既成概念にとらわれず、顧客視点を追求してきました。
徹底した顧客視点の追求は、最先端技術を背景とした化粧品開発にも表れており、その時代の女性のニーズに合った画期的な「世界初」の商品を生み出してきました。その代表的な例が1975年に発売した世界初の美容液開発です。
1960年代のスキンケアは、乳液やクリームなど油分の多い化粧品を使って油膜で肌を守ることが主流でした。しかし、1970年代に入ると、ファッションや生活スタイルの変化に伴い、もっと軽い着け心地のものが求められるようになりました。
コーセーはそのような顧客ニーズの変化を捉え、肌の脂質に近い組成のオイルを水に溶かしこむという、独自の製剤化技術を発案しました。化粧水のようにみずみずしく軽い使用感でありながら、肌をしっかり守ってくれるリッチ感があるという、全く新しいタイプのスキンケア化粧品。それは「美容液」と名付けられ、瞬く間に女性たちの支持を集めていきました。スキンケアのイメージを大きく変えた「美容液」は、1986年には、化粧品公正取引協議会から種類別名称のひとつとして正式に承認され、スキンケア化粧品の重要なカテゴリとなりました。
時代の変化に応じて常に顧客が求める新しい価値を追求し、生み出してきたコーセー。
化粧品業界で培ってきたイノベーティブな商品作りとサービスのノウハウを生かし、美容業界の発展に寄与します。
milbon 美容市場に特化したプロフェッショナルメーカー
ミルボンは業務用ヘア化粧品の専業メーカーとして出発し、創業から現在に至るまで一貫して「美容市場」にこだわり、美容師視点を取り入れた製品開発システムや、サロンさまへの教育を強みとした、独自の戦略のもとに発展してきました。
普段サロンさまを担当しているミルボンの営業職はフィールドパーソン(以下FP)とよばれ、一般的な企業における営業職と違い”モノ”ではなく”コンセプト”を売るのが大きな特徴です。ただ自社商品を導入いただくだけではなく、サロン、ヘアデザイナーさまが抱える「どうすればお客さまが喜んでくれるのか?」「どうすればお店の売上げが上がるのか?」という課題に向き合うことが、FPの役割であり責任です。
化粧品事業をスタートするにあたり、ミルボンではフィールドパーソンシステムに大きな改革を行いました。営業活動を中心に行ってきたフィールドマーケティングセールス(以下FMS)、ヘアの教育活動を行ってきたフィールドサロンエデュケーター(以下FSE)に加え、新たな役割としてフィールドコスメティクスエデュケーター(以下FCE)を設け、これまでより一層多角的なフォローができる体制へと進化したのです。FCEは化粧品の導入店さまを担当し、化粧品を中心とした美容技術や人材教育の活動を行い、FMS、FSE、そして代理店さまとの協働によりサロンさまの増収増益に貢献してまいります。
美容市場に絞り、徹底的にサロンさまの課題解決に取り組んできたミルボン。
美容室で化粧品を購入することが、一般顧客にとって確かな文化へと変わる日に向けて、新しい挑戦が今始まります。