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DA INSPIRE LIVE Finalist Interview

リアリティブ発想の持つ可能性。

中国エリア・グランプリ:

GODHANDS

元德林

(Benson)

/ DIRECTOR / 1985.10.8 Born

CHINA Area

初めてDAに挑戦し見事に中国エリアグランプリを獲得したBensonさん。常に進化し続けるデザインの概念に対して真摯に向き合い続けるBensonさんに、これまでの軌跡と、DA of the yearに向けた意気込みを語ってもらった。

Ⅰ.これまでの取り組み

--どうしてDAに参加されたんですか。

最初はオーナーからの推薦がきっかけでした。

--参加してみて、どうでしたか。

参加する前は、DAは単なるクリエイティブを競う為の技術コンテストだと思っていました。しかし、DAに取り組んでいく中で多くの人にとってヘアデザインとはライフスタイルとアートが融合して初めてできあがるものだと感じるようになりました。

--なるほど。芸術的な側面からのアプローチだけでは足りないと。

リアルとクリエイティブを融合させる中で自分を表現しつつ、お客さまに似合うデザインを提案し持てる技術を発揮すれば、それが他のデザイナーとの差別化につながるのではないかと。DAの本質はここにあると思います。

--エリア大会までにどんな取り組みをしてきましたか。

どのような形、色、質感を落とし込めば心に響く作品ができるのか、また、リアリティブとクリエイティブをどのようにモデルに合わせて表現していこうかと毎日営業後に深夜まで試行錯誤を重ねました。
他にも、多くの資料や情報を収集して自分の視野を広げ、センスや感性を高めてきました。サロン内でも、みんなでデザインについて討論し、店内DAを多く実施する事でこれまでのデザインの枠組みを超えた、新たなデザインに挑戦することもできました。結果として自分のデザインの幅を広げることにつながったと感じています。

--DAのテーマである「リアリティブ」について自分なりにどう捉えていますか。

今私たちは、統計によって行動を決められるような時代にいますが、実際のところ、女性は他の人と同じデザインではなく、より自分らしさを表現した個のデザインを求めています。リアリティブ発想を基に自分らしさをデザインに落とし込むことで、お客さまの想像を超えた魅力づくりを提案できるようになります。

--では、それらリアリティブ発想(DA)への取り組みがサロンワークに対してはどのような影響を与えていると考えますか。

美容室に入った当初は、シャンプー、カラー、パーマ、カットのカリキュラムやテストがあり、今自分に足りない基本的な技術や成長度を明確に知ることができました。ただ、美容師として年月を重ねるごとに、技術や能力について指摘されることもなくなってしまい、向かうべき道が見えなくなってきました。そんな時にDAのリアリティブ発想を実践することで思考の迷路から抜け出し、これまでのデザインの枠を超えて新たな発想を生み出すことが出来るようになりました。
リアリティブ発想は、今の自分に足りない部分を気づかせ、向かうべき方向性に正しく導いてくれるものだと実感しています。

--「コンテストはサロンワークにつながらないので参加しない」といった意見を持つ方も多い中、ご自身が参加している理由は何でしょうか。そして、実際に参加してみてどうだったのでしょうか。

リアリティブ発想は美容業界の新しい領域の概念です。技術には限界がありますが、想像力には有限の技術を無限の可能性に引き上げる可能性を秘めています。なので技術以上に想像力は重要だと思います。リアリティブデザインというのは探し続けても見つけることのできない、終わりのない宝探しのようなものです。だからこそ女性の美しさを切りひらく美容師にとって、かけがえのないものだと思います。

Ⅱ.作品について

--エリア大会で作った作品について解説してください。まずはAパネルから。

春の薫風によって揺れ動く空気感、ナチュラルでかわいらしい女性をイメージしました。モデルの持つクールな雰囲気に、ラフなカールと毛先の動きを加えることでナチュラルさと少女のような雰囲気を表現しました。風、空気、呼吸が折り重なり、自身の思うままに変えることができるようなスタイリングにしました。

--Bパネルについてはどうでしたか。

夏の雷雨のように激しく反抗的でクールなイメージです。不規則でアシンメトリーなデザインで反逆さを表現しました。灰色の空の反射からインスピレーションを得て、悪天候の空を変えられない、生活の感覚もどうにも変えられない、といったときに感じるもどかしさを表現しました。

--Cモデルはどうでしょう。

春風、夏雨ののち、収穫の秋が到来し、まるで熟成されたザクロのような情熱で彩りある女性を表現しました。ザクロの色というのは幾層にも積み重なっていて、鮮やかな部分には情熱的な強さを感じます。でも丸みのある輪郭はとてもかわいらしい。AとBの作品をザクロのイメージを媒体としてつなぎ合わせました。

Ⅲ.エリア代表になって

--エリアグランプリをとった時の感想を教えてください。

初めてDAに参加してみなさんの評価のもと中国代表としてグランプリファイナルに参加できることは大変光栄ですが、プレッシャーも感じています。ただ、今日の結果は明日のスタートであると捉え、エリアグランプリを頂いた際の熱い気持ちを高いモチベーションに変えて、新たなデザインに挑戦しグランプリファイナルに臨みます。

--グランプリファイナルに向けて、これから取り組んでいきたいこと、意識していることについて教えてください。

デザインは常に進化していきます。そして時代の変化によって古い思考はどんどん淘汰されてしまいます。グランプリファイナルに向けた取り組みを自分自身の進化の良い機会にしていきたいです。国際水準のグランプリファイナルに参加する事で、きっと自分の力不足の部分も明らかになると思います。そこを反省し、常に挑戦し続けていきたいです。

--それでは最後に、DA of the yearへの意気込みを教えてください。

女性の美に対する希望や要求の変化が早い現代において、過去にこだわっていては進歩はなく、サロンも発展することはできません。むしろ現状維持すらできない時代であると思います。お客さまを導いて、女性の潜在的な美を掘り起こし価値を創ることが求められます。なので、DA of the yearへ向けて高い目標を持って挑戦し、現状を否定しながら新しい創造的な作品を創りたいと思います。
「挑戦」というとありきたりかもしれませんが、困難へ正面から、立ち向かう勇気、苦労に耐えうる忍耐力、努力によって成し遂げたいと思っています。

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