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REVIEWS開催報告 / 選考デザイナー総評

今を超える挑戦から生まれた、
感性の結晶。

開催28年目を迎えたミルボンフォトイベント「DAフォトワークス」。
日本・中国・台湾・香港・韓国・マレーシア・シンガポール・タイ・フィリピン・ベトナム・アメリカから、リアリティブ部門 729作品、アバンギャルド部門 485作品、合計1,214作品のご応募をいただきました。

どんな時も挑戦し続けるデザイナーの皆さまに心から敬意を表します。
自身と向き合い、生み出された作品からは情熱が溢れ、それぞれに込められた想いが伝わってきました。
これからもミルボンは、デザイン創作を通じて感性をアップデートし続けるデザイナーの皆さまを応援してまいります。

DESIGNER'S
REVIEWS

選考デザイナーの総評
  • 小村 順子

    ACQUA

    年々、とてもクオリティが高くなっており、特にデザイン力がすごく上がっていると感じました。
    また、新しいモードに切り替わってきた雰囲気を感じます。
    リアリティブ部門では、全体的に力作が多かったのですが、アバンギャルドでは?と感じる作品も多く、その点が課題と思いました。
    アバンギャルド部門はオリジナリティ溢れる素敵な作品が多い一方で、演出過多な作品が見受けれました。
    インパクトだけでなく、モデルさんが美しく見える事もとても重要ですので、イメージの段階や撮影中など、少し引いて見てみられるとより良くなると思います。
  • 宮村 浩気

    AFLOAT

    全体の作品のクオリティは上がってると思います。
    リアリティブ部門では創り手のこだわりが沢山みれた一方でアバンギャルドにより過ぎた作品もありました。
    その分別を、しっかりと創り手は示すべきです。
    アバンギャルド部門では、ぶっ飛んだ作品がたくさんあり、よかったです。
    その中で一枚の写真にバランスよく描かれた作品が上位に来ると思います。
  • 岩田 敏靖

    Angelica

    リアリティブ部門は、「あくまでモデルありきのデザインであること」ブレやボケ等、写真のテクニックに走りすぎて、肝心のモデルやデザインが見えづらくなっているものは出来るだけ審査対象から外しました。
    アバンギャルド部門は「前衛的であり革新的なもの」というポイントと踏まえた上で、やはりモデルの魅力を最大限に引き出せていて、ヘア、メイクが独り歩きしていない事を自分の基準として、選出しました。
    個人的に思うのは、写真のテクニックが先行してしまい、肝心のデザインやモデルが二の次になっている作品が少なからずある事が残念に思いました。勿論、自分の作品を最大限良く見せる為に必要な事という気持ちは分かりますが、今一度原点に立ち返り、美容師として勝負出来るコンテストである事を願っています。
  • 小松 利幸

    ANTI

    リアリティブ部門はカット&質感シェープ、カラー&カットディテール、コンビネーション曲線&質感シェープと多様な切り口で素晴らしいデザインがありました。
    アバンギャルド部門は二つ方向性があったと思います。
    一つはリアリティブ部門の延長線にありながら前衛的なハイクオリティなデザインのものと、もう一つは独創性を生かしたアーティスティックなバランスのクリエーションデザインです。
    二つは同じ様に感性と思考でデザインし表現の方向性が違うデザインです。
    独創性に必要な想像力を生かすデザインが今の美容界を変えると感じました。
  • CHIKA

    artifata

    リアリティブ部門では、本当に街を歩く想像ができた作品が多く見れました。一方で、ヘアやメイクに関して、それでは歩けないだろう、という作品もまだまだ多く見受けられました。
    アバンギャルド部門では、「どうだ!見てくれ!」というフレッシュでエネルギー溢れる作品が多く、見ていてワクワクしました。
  • 大林 博之

    ASCH

    アバンギャルド部門の上位の方々はアバンギャルドを理解されていました。
    近頃、日本ではリアルな作品が主流になっているからこそ、一度アバンギャルドの意味を考えて作れるといいですね。
    きっと素晴らしい作品がたくさん出来ると思います。
    ぜひこれからも、挑戦し続けてください。
  • 古城 隆

    DADA CuBiC

    撮影がやりにくい状況からか、昨年のフォトコンテスト開催が減ったからか、以前に比べて、ややレベルが低くなっている感じや、作風が止まっている感じの印象を受けました。
    特にリアリティブ部門の低迷を感じてしまいました。リアリティブの良さ、魅力、自分の印を入れることの大切さを、今後新たな世代の美容師の方々に伝えていく必要性があると思います。
    アバンギャルド部門は、創り手のエネルギーが込められた作品が、好みを超えて、見る人を惹きつけるのだと思います。
    一方で、絵作りを重視するあまり、美容師として一番力を注ぐはずのヘアのクオリティが追いついていない作品も目立ちました。
  • 土橋 勇人

    DIFINO

    リアリティブとアバンギャルドの対比がかなり分かりやすくなってきた気がします。
    リアリティブ部門では、全体的にレイヤースタイルが多く、大きく傾向が移り変わる時代性を感じます。
    色々な要素を詰め込み過ぎなデザインも多く感じました。
    アバンギャルド部門もやっと定着してきている気がします。
    中にはリアリティブへ出せば良いのにという作品もありました。女性の持つ強さや柔らかさをもっと上手に表現できると、気持ち良い作品が増えるのかなと思います。
  • 小松 敦

    HEAVENS

    国内外での状況を考えると、どの美容師も前向きに現状を打破しようとしている意思を感じます。
    イベント活動も個人の行動もまずは続けることが1番大事だと思います。
    リアリティブ部門の方向性としてサロンワーカーが踏み込んだデザインとして取り組みやすい指針となっているように感じました。モデルの良さをさらに上げるヘアデザインの意味合いが伝わってくる作品が多くなっているように感じます。
    アバンギャルド部門の発足当初は過激というワードのイメージが先行しすぎている印象でしたが、全体的に理解されてきているヘアデザインやビジュアル表現が増えた印象があります。
  • KO, Hyungwook

    id HAIR

    リアリティブ部門では、半歩先のデザイン、お客様へすぐ提案できるデザインの引き出しとしてインスパイアされる作品が多くありました。
    アバンギャルド部門では、過去と現在をベースに未来を感じさせる素晴らしい作品に多く出会えました。
    創作はお金とエネルギーを費やしますが、その努力は決して裏切りません。
    必ず結果として実を結んでいくと思います。
  • 周波军

    IDOL-PLUS

    今年のDAフォトワークスも非常にレベルの高い作品が投稿されていて、デザイナーがグローバルに自己表現できる舞台です。
    コロナ禍において、これだけの人が参加していることはすばらしいことです。より多くのデザイナーが参加し、撮影を通じてデザイン力や創造性を一緒に高めていきましょう。
  • 小林 知弘

    kakimoto arms

    リアリティブ部門はスタイリングや写真の表現方法が似ている物が多く感じました。リアリティブ発想の1番大切な事はモデルさんの個性を引き出し“自分らしさ”を創ることだと考えます。
    創りたいものを載せるのではなく、目の前のモデルさんにしっかり向き合ってデザイン発想をしていくことを期待します。
    アバンギャルド=退廃的や汚く強くだけではなく、洗練された美しさのある表現もあるのではないかと思います。
    全体のクオリティーはすごく上がっていると思います。
    ただ、どうしても今の主流を意識しやすいと思うので新しい挑戦をもっと行っていきましょう。
  • 塚本 繁

    k-two

    リアリティブ部門では、気合いが入りすぎてリアルって枠を飛び越え過ぎている作品はもったいないと感じました。
    アバンギャルド部門では、自由なクリエイティブということで独創性ある素晴らしい作品が多かったです。
    その中でも自由な発想の中で髪から離れ過ぎないクリエイションを新しい表現で魅せている作品に目がいきました。
    しっかり作品創りに向き合ってクリエイションしているのが伝わり、デザインするって大事だなとしみじみ思いました。
    サロンスタイルだけじゃなく、自分の好きを追求し発信する場所があるというのは素晴らしく、もっと美容師のセンスは向上していくと確信しました。
  • 内田 聡一郎

    LECO

    リアリティブはあくまでモデルさんを主体としたヘアを通じたストーリーを感じさせることが大事だと思っています。
    それを感じるもの、そうでないものが分かれたように思います。
    コンテストを見てコンテストの作品を構想するのではなく、もっとモデルさんに寄り添い、どう髪、服、表情、シチュエーションで表現するのか考えることが大事かと思います。あと個人的にですがリアリティブにおいてはモデルさんに目を薄めさせる表情をさせるのはもう見飽きたかなと思いました。
    アバンギャルドの定義が人それぞれでしたが、今回はまだ見ぬ新しい前衛に挑戦していた方が多く見受けられてとても刺激的でした。
    どの時代もやる奴はやる!どんどんいきましょう!!
  • 三好 真二

    LILI

    皆さんの努力が伝わる作品ばかりでした。
    作品を作ることにより感性、技術、動作などそれが細かな毛先の表現や柔らかさなどに繋がるんだと思ってます。
    10回より20回した方が反省も多くなります。
    やればやるほど反省点が見つかります。
    悩みも多くなります。
    私もまだまだ未完成ですが審査をする立場としてはいい作品を作ってる人は必ず納得のいくまで向き合ってると思います。
    皆さんも納得のいく仕事を心がけてください。
  • 岡村 享央

    MINX

    リアリティブ部門は近年、なんとなく見たことのある作風が多く、次の新しいデザインが欲しいなと思いました。
    アバンギャルド部門のクオリティが高く、審査していてとても新鮮でした。
    もっと自由に色々な事を試すと、デザインの幅が広がると思います。
    一歩先行く発想に、どんどんチャレンジして頂いて、美容師の可能性を広げて頂きたいです。
  • 任玉平

    MY HAIR SALON

    DAフォトワークスは業界の進歩の指標となってデザイナーに共感され、期待されているイベントになっています。
    作品のクオリティは昨年よりも確かに高まっていますし、作品ごとの差も少なくなってきています。
    リアリティブ部門の水準が非常に高く、サロン顧客の求めるものとインスピレーションによる表現が交り合い、誇張しながらもなじみ、適合しながらパーソナリティを感じられます。
    デザインを強調したり、引くことによって来年はもっとレベルの高い作品が創られると確信しています。
  • 福井 達真

    PEEK-A-BOO

    アバンギャルド部門は、少しリアリティブ寄りな作品が多かった様な気もします。
    制約が無い中で、いかに制約を作り出し、それを反発エネルギーに変え爆発させるかが大事です。
    ダークサイドになりがちですが、見ている人達に感動を与える様な作品を見てみたいです。
    またコンテストとは、自分の居場所を確認出来る場所。
    参加しただけの人も居れば、傾向と対策をし一位を獲りに来る人も居れば、自分の中のクリエイティブを表現したい人も居る。
    それらを同一に採点する事自体がナンセンスと言う人も居るかも知れないけど、コンテストは自分を知る為に必要な場所だと思います。チャレンジしてる人の姿はとても素敵です。
  • 黄健一

    PLUS CODE HAIR WORKS

    リアリティブ部門は本当に想像を超えていました。
    迫力のあるビジュアルを見て、一つ一つの作品にデザイナーの鮮明な自分印を感じました。
    デザインの想いと様々な色を生かして、全体的な雰囲気や個性を強く表現されていて本当に感心させられました。シンプルだけどポイントが明確で素晴らしかったです。
    アバンギャルド部門は全ての作品に視覚的迫力が強く、個性も鮮やかで、伝えたいコンセプトをすごく感じました。本当に素晴らしかったです!
  • 王展

    PURE RIPPLE

    デザインにおいては発想が多様化し、オリジナリティも高まっています。リアリティブ部門では、リアルデザインにオリジナルなクリエイティブの要素が融合された「リアリティブ」のテーマに沿った作品が増え、アバンギャルド部門の作品は、多くのデザインインスピレーションを私に与えてくれました。
    今後もより完成度を高め、創造性の高い作品が生み出されることを期待しています。
  • 薫森 正義

    Rougy

    ハイトーンカラーなどの流行もありますが、リアリティブでもアバンギャルド感を感じる作品も多く、アバンギャルドとの差を感じられなかったです。リアリティブの方が全体的にクオリティは高く見応えがあった。
    アバンギャルドは極端な作り込み感が必要ですが、もう少しクオリティの高い作品が見たかったです。チャレンジしている様子が伝わってきたので今後に期待したいです。
    ぜひ、アバンギャルドにもっとチャレンジしてください。
  • 玉置 明日香

    snob enVAmp

    とても素敵な作品ばかりで、見させていただく時間が本当に刺激的でした。
    こんなにもしっかり大切なことに向き合える美容師という仕事は、本当に幸せだなぁと審査しながら感じました。
    さらに毎日のサロンワークでもしっかりどれだけ向き合っているかが作品に出るのではないかと感じました。
    新しい表現を意識してするのはとても難しいですが、常に新鮮な心を持ちながらヘアスタイルづくりを楽しむことが大切だなぁと私自身も勉強させてもらいました。
  • 神谷 翼

    SCREEN

    とても美しい作品もバランスの良い作品も写真で工夫されている作品も多かったのですが、ただそれこそが「今風」だなと感じました。
    「今風」が悪いわけでは無いのですが「今」と「今風」はまた違うものだと思います。
    「今風」を感じる作品とは、この表現や空気感見たことあるなと感じる作品。
    対して「今」を感じる作品は作者の「今」の挑戦をぶつけて、新しい刺激を与えてくれる作品な気がしています。
    新しさに挑戦する作品はもしかしたら万人ウケしないかもというリスクの恐さもありますが、そんなリスクこそ新しい表現を生み出す一歩だと思いますので、今まで見たことないと思う自分印を作品にぶつけて挑戦してみてください! 必ず幅は広がります!