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美容コーディネーター弓気田みずほさんが語る 「コロナ禍で変わる美容意識と美白ケアの新しい視点とは?」【後編:Q&A】

コロナ禍で誰しもが働き方や暮らし方を見直す中、女性たちの美容への価値観も着実に変化してきています。マスクの着用やリモート会議が当たり前となった今、美容において意識すべきヒントを美容コーディネーターの弓気田みずほさんに伺いました。後編では、率直な質問をぶつけてみました。

Q. 「高価格なアイテムなので、勧めるのに気が引けてしまう…」という声をよく聞きます。どのような方に、ご紹介したらいいでしょうか?

A. 初めからお客さま全員にご紹介してしまうと、苦手意識が先に立ってしまいがち。まずは美容意識が高く、美白ケアに興味がありそうなお客さまにご紹介してみてください。

例えば日傘を持って来店されたり、おしゃれに関心が高くてメイクにも気を使っておられる方。サロンで扱うヘアケア製品をご購入くださっている方も、美容に対して関心が高いはずです。お客さまをよく観察することで、ヒントが沢山見つかると思います。商品に関心を持ってくださいそうなお客さまからご紹介してみて、少しずつ自信を付けていきましょう。

Q. 「美容室で、美白ケア(ホワイトニングレーザーショット)をご紹介する“きっかけ”が中々掴めません」という声もよく聞きます。何か、いいヒントはありますか?

A. ベースメイクからの切り口は重要です。このアイテムは乳化ベースのため、肌が保湿されてキメが整い、メイクのノリ自体もアップしてくれます。マスク着用に紐づけて「ベースメイクのノリやもち」のお話しをされてはいかがでしょうか。

また、マスクをしていることで肌のゆらぎを感じる方が増えています。インプレアのスキンケアは「角層を美しく整える」ことが大きな特長。角層が整うと肌に必要なうるおい成分がきちんと届きやすくなるため、肌がデリケートになりがちな方や、美白アイテムは「乾燥する」という印象を持たれている方にもおすすめできます。「キメを整える働きも高いので肌がなめらかになり、透明感を実感できますよ」とお伝えしてみましょう。

Q. ご紹介するときのコツやアプローチ方法はありますか?

A. 心地よく使っていただけることも、化粧品にとって重要な要素。手元で感触や香りを試していただくことが大切です。商品の説明をずっと聞いているだけだと、お客さまはプレッシャーを感じてしまいます。カラーリングの放置時間などに手に取って試していただき、お客さまが自分で検討できる時間を作ってみてください。気軽に試していただけるよう、目の届くところにテスターやPOPを置くのも、きっかけづくりとして効果的です。

また、年齢の離れたお客さまに化粧品をおすすめするのは、化粧品販売のプロである美容スタッフにとっても難しいことです。美容理論や成分の話を無理に覚えようとせず、ご自分の言葉でよいと思ったところをお伝えするのが一番自然です。お店のスタッフやお友達、ご家族やパートナーの方など、なるべく幅広い年齢の方の感想をきいておいて、「うちの店の女性スタッフが使ったら、ファンデーションの色が一段明るくなったそうですよ!」などと、身近な女性でお客さまに年齢の近い方の感想をお伝えするのもよいですね。

Q. 弓気田さんが「美白ケア」について一番重要だと思うことは何ですか?

A. ただシミ・ソバカスを防げればいい、ということではないと思っています。生活の変化が起こる中で、さまざまなくすみや色ムラのない潤いのある肌を目指すためには、とにかく継続ですね。毎日徹底すること。たとえコロナでずっと部屋の中にいても(紫外線にあたっていないときでも)美白ケアを欠かさないことです。

Q. 美白ケアを諦めてしまっている人へのアプローチはどうしたら良いですか?

A. 美白ケアはとくに即効性を求める方が多く、数日使っただけで「シミが消えない!」と諦めてしまう方も多いんです。シミ・ソバカスのもとになるメラニンは肌の内側でつくられるものなので、手応えを実感できるまでに1本、1ヶ月ぐらいは続ける必要があります。部分的なシミの濃さだけに注目してしまう方も多いですが、その前に肌のなめらかさや透明感など、肌全体の印象の変化に注目してみてください。また、切り口を変え「印象プロデュース」に繋げて、明るめのカラーをする方やヘアスタイルを軽くしたい方に、透明感を目指すスキンケアを提案することもできます。

Q. 最後に、美容師さん方にメッセージをお願いします。

A. 美容師のみなさんは、ヘアスタイルやカラー、メイクでその方の印象をプロデュースできるプロフェッショナルです。美白ケアは明るく透明感のある肌印象に導くためのもの。「印象プロデュース」に役立つツールがひとつ増えたと考えてみてください。肌の構造や美白成分を無理に詳しく語る必要はないと思います。お客さまの魅力をさらに引き立てるために、肌の透明感を高めるケアをご提案してみてください。


弓気田(ゆげた)みずほ ㈱ユジェット代表/美容コーディネーター

美容コーディネーター。元・伊勢丹新宿店バイヤー。 在職時に、百貨店初のブランドの垣根を超えたカウンセリングサービス「ボーテ・コンシェルジュ」を立ち上げる。退職後独立、㈱ユジェットを設立。化粧品メーカーや商業施設へのコンサルティングを行う。セルフ・通販・サロン業態など幅広いチャネルに精通し、美容誌・女性ファッション誌では化粧品選びの指南役としても活躍中。

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