INTERVIEW

カットの瞬間だけじゃなく、“毎日”のモチベーションになる提案を——GIEN

INTERVIEW

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大阪・梅田を中心に、複数の店舗をもつ美容室「GIEN(ジアン)」。その1つ「NU茶屋町+店」では、“Smart Salon”という新しいコンセプトで、カットからヘアケアまで、一人ひとりの髪質に応じた相談に丁寧に乗ってくれる。

GIENでスタイリスト暦6年の千尋さんと、お客さまとして千尋さんを長く指名し続ける角谷さんに対談いただき、お店の魅力を伺った。

「想像とぴったりハマった」美容室での出会い

ー 二人は出会ってどのくらいになりますか?

角谷:4.5年くらいです。

千尋:私がアシスタントとして働いてたときからですね。その後スタイリストになって、カットもさせてもらうようになりました。

角谷:千尋ちゃん、GIENでもう3店舗くらい異動してるんですよ。で、私は彼女をすごく信頼してたので、店が変わってもずっと指名させてもらってます。

ー 最初お店に来られたときは、どんな基準でここを選ばれたんですか?

角谷:まずは、場所ですね。やっぱりずっと通える美容室が良かったので、仕事帰りにも立ち寄れる便利なところを……。あとはスタイリストさんの雰囲気とか、カットサンプルの写真とか見ながら、良さそうなお店を探して。

ー GIENの印象って覚えてますか?

角谷:すごい素敵なお店だなって思いました。みなさん優しそうだし、いろんなカットモデルの方の髪型もかわいくて、「こんな風になれたらいいな」って。

でも一番は、初めてカットしてもらった後の仕上がりですね。GIENはそこで、自分が想像してた髪型と、本当にぴったりハマるようなときめきがあって! ものすごくしっくり来て、ここにずっと通おうって決めました。

ー そこから、千尋さんを指名するようになったきっかけは?

角谷:千尋ちゃんはアシスタントとして、シャンプーとかドライヤーをずっとしてくれてたんです。それがめちゃくちゃ丁寧で、スタイリングもすごい自分好みで。カットも始めると知ったときに、「それならぜひ!」って気持ちでお願いしました。

千尋:めっちゃうれしかったです(笑)。角谷さんのシャンプーは、別に指名されてたわけじゃないのに、私のほうから勝手に入らせてもらってて。角谷さんの雰囲気とかがすごい好きで、おしゃべりしたいなって気持ちがありました。

“信頼してた”から頼めた、一大決心のショートカット

ー お二人の仲の良さがすごい伝わってきます(笑)。普段、どんな話をするんですか?

角谷:うーん……日常のこと?

千尋:ほんとに日常。「こんなことあって」「あんなことあって」って話をずっとしてます。

角谷:たまに、お互いの恋愛の話とかも相談しますね。

千尋:一度同じような人を好きになったことがあって、すごく共感したり(笑)。プライベートなことも結構しゃべりますよ。


ー これまでのカットで、特に覚えてるものはありますか?

角谷:思い切ってショートにしたとき。中学生ぐらいのときにも一度したことはあったんですけど、苦い思い出があって、そこからずっとロングとかミディアムだったんです。でも千尋ちゃんなら、きっとかわいくしてくれると思って。

出来上がりが想像以上だったので、ものすごく感動しました。会社の人も友達も家族も、みんな大絶賛で、お母さんまで「千尋ちゃんにお願いしたい」って言い出した(笑)。


ー それって千尋さんは、どんなことを意識してました?

千尋:割としょっちゅう、スタイルチェンジの要望があるなって思ってたんです。なので、「そろそろショートが来るんじゃないか」とは考えてて。もし角谷さんなら……ってイメージはあらかじめ持ってたかな。

あとは相談されたときに教えてくださった写真とか、その時の髪質を見ながらカットさせていただいて。まだスタイリストになりたてだったので、私もすごく覚えてる。

角谷:それまでの信頼があったから。「万が一失敗しても、千尋ちゃんなら許せる」と思ってたとこも、どこかにあった気がします。アシスタント時代から、ヘアアレンジとかも全部自分好みに仕上げてくれてたので、勇気は要りましたけど、お任せしました。

再現性を大事に。その人の毎日の自信になったら


ー 千尋さんは、なぜ美容師になられたんですか?

千尋:もともと髪の毛が好きだったんです。小学生くらいから美容師になりたいと思ってて。あと、その時私を担当してくれた美容師さんが好きだったっていうのはありますね。


ー 憧れの方がいたんですね。

千尋:人見知りで、自分から全然しゃべれなかった私にもやさしく話しかけてくれて。髪型の希望とかも細かく聞いてくれて、すごく丁寧にしてくれた人でした。


ー 今の、美容師としての千尋さんに通じる気がします。

千尋:来られた方が自分をより一層大事にしてもらえるように、丁寧に髪型をつくろうとは思ってますね。髪ってやっぱり自分を表現できるものだし、みなさん自分の髪を大切にされてることもわかるので。


ー 髪型ひとつで、人の気持ちって大きく変わりますよね。

角谷:髪の質とかスタイリングが良いだけで、本当に毎日のモチベーションって上がります。かわいくしてもらえたとか綺麗にできてるってことが、自分の自信にもなったりするので、すごいなと思う。

千尋:そう。だから、最初にときめいてもらう瞬間も大事だけど、家に帰ってからの再現性も実は意識してます。好みに合わせたカットとか、カラー合わせだけじゃなくて、保ちがいいことや、自分でもセットできること……いろいろ考えながらやっていくのが、美容師の仕事の魅力かもって思いますね。

一人ひとりの髪に寄り添ったヘアケアを


ー このお店は“Smart Salon”というコンセプトで、いろんなヘアケアのアイテムも試せたり、家に買って帰ったりできますよね。お二人は他の店舗からここに来るようになって、実際どう感じましたか?

角谷:シャンプーだけでも、お店の前にいろんな種類の展示があって、めちゃくちゃ気になりました。私は最初から常連として来てるんですけど、初めての人も、興味持ってお店に入っちゃうと思う。

千尋:お客さんの目にとまる機会がすごく多いですね。美容室に来て、綺麗になってもらうのはもちろんだけど、ここは「おもしろいな」と思ってもらえる別の刺激がある。最初は商品だけ見に来られた方が、後々カットのお客さんになられていくこともありますよ。


ー 角谷さんと千尋さんの間でも、ケア用品の話ってしますか?

角谷:します、します。ミルボンiD(オンラインショップ)にも入ってて。千尋さんがシャンプーとかトリートメントとか、「今の髪質ならこれがいいかも」って毎回提案してくれる。実際に種類もたくさん試せるので、いつもすごく楽しいです。

千尋:使ってもらってるアイテムは全部把握してるので。「これを使ってみて今この髪質だったら、次は……」って考えながらお話しさせてもらってます。


ー 一人ひとりに寄り添っていくスタイルと、すごく相性も良さそうですね。最後に、そんな千尋さんが今取り組まれていることがあれば教えてください。

千尋:GIENはショートメインのスタイリストも多いので、私は1年ぐらい前からあえてウルフカットを売りにしてて。実際にそれで指名いただくことが最近増えてきましたね。

あとは基本、お一人ずつに向き合うやり方を続けてるなかで、「どうしたらいいですか?」って相談されたり、「ぜんぶ任せます」と言ってくださったりすることも増えてる感覚はあります。


ー 角谷さんみたいなファンがどんどん増えそうですね。千尋さんがどこか離れたお店に行ったら寂しいですね。

角谷:それは言わないで(笑)。めちゃくちゃ寂しいので。でも、最初にエリアのこと言っておきながらですけど、通える範囲なら全然私は行きます!

写真:進士三紗
執筆:佐々木将史
取材・編集:飯髙悠太

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