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MILBON DA-AWARD- MILBON DA-AWARD-

DA INSPIRE LIVE Finalist Interview

挑戦しながら学ぶ姿勢。

中国台湾エリア・グランプリ:

Little Secret

王怡文

(WANG, I-WEN)

/ DESIGNER / 1990.5.8 Born

TAIWAN(CHINA) Area

見事中国台湾エリアのグランプリを獲った王怡文さん。これまでに4回の出場を経て、「リアリティブ」のテーマ性を掴み、ファッションやヘアスタイルについても学んできた。今回の優勝で大きな自信を得たという王さんが、これまでの取り組みについて語る。

Ⅰ.DAエリア大会までの取り組み

--これまでDAに4回出場したと聞いていますが、きっかけは何だったんですか。

最初は2015年に前身となるDAにアシスタントとして参加しました。その時にたくさんのデザイナーが集まって技術を共有しているのを見て「すごいな」と思い、いつか私もデザイナーとして参加したいと思っていました。翌年に中国台湾でDA-INSPIRE-が始まり、私はジュニアデザイナーになったばかりでしたが、サロンから推薦されて参加しました。

--その時の結果は…。

当時は自分の能力がまだ足りなくて自信もありませんでした。結局、入選しませんでしたがノミネートに入れて、ちょっと意外でしたが、もう一度挑戦しようと思いました。

--そうなんですね。その後3年間出場し続けてついにグランプリをとることとなりましたが、DAを続けて参加されている理由は何ですか。

現場の緊張感を感じ、事前準備の中にもたくさん成長することがあるので、2018年の大会も参加しました。サロンワーク以外に普段と違うことが出来て、いろんなデザイナーと一緒に集まって交流も出来て、楽しいイベントなのでとても貴重な経験です。また今回は4回目の参加だったので、必ず優勝を取ろうと思って臨みました。

Ⅱ.エリア大会までの取り組み

--毎年大会に参加されていて、自分の中で考えていたことや挑戦したことはありますか。

DAに初めて参加してから4回目まで、違う役割で参加し、毎年感じた刺激も違いました。その年に感じたことをもとにして、来年参加するときはどうやって自分の作品を調整していくべきかなどを検討しました。

--例えば、どのようなことでしょうか。

ファッションでいえばアシスタントとして初めて参加した時、同じ店のデザイナーが賞を獲りましたが、その時のモデルが着たのはモデルさん自身の服でした。翌年に自分がデザイナーとして参加したときも、モデルさん自身の服を持ってきてもらいました。しかし、現場に行ったら、他の参加者はDA用に服を特別に作っていて、しっかり全体のバランスを考えた作品が多かったんです。

--大会に参加しながら学んでいったということですね。

そうですね。2017年に参加した時は自分が好きな服装を用意して、メイクも前年より大胆な化粧で表現しましたが、全体的にやり過ぎてしまったので、中国台湾エリアグランプリが取れなかったです。その年のDAグランプリファイナルのオブザイヤーの作品を見た時に、ようやくリアリティブの発想がよく理解できました。自分が作りたい物だけじゃなくて、モデルさんに似合っていて、それでいて街で歩けるスタイルが1番だと感じました。なので、今回はとくに服装とヘアスタイルの全体バランスをちゃんと考えて、たくさんの服とヘアデザインを試しました。

--なるほど。その中で苦労したことはありますか。

今回はモデル自身の個性も強かったから、どんなヘアデザインも挑戦できるので作りやすかったです。それでも、何ヵ月も前から準備し、服以外にも発想を刺激するためにいろんなものを見て、技術を強化するためにセミナーにも参加して、いろんなヘアデザインのレシピも考えてテストしました。

--DAのテーマになっている「リアリティブ」は、どのように捉えていますか。

コンテストのクリエイティブデザインは日常生活では実現しにくいものですが、リアリティブは一般の方でも受け入れられて、デザイナーは自分らしさのあるヘアデザインを考えられるという重要な要素だと思います。独自性を作るのは今のデザイナーさんにとって必要なことだと思います。

Ⅲ.作品について

--エリア大会で作った作品について、Aパネルから解説してもらえますか。

今、人とテクノロジーは生活から切っても切り離せなくなっています。それを伝えたくて作りました。「科技冷漠」つまり、テクノロジーの発展で、人と人との関係が疎遠になってしまいます。例えば友達と食事するとき、みんな携帯ばかり見て、会話がなくなっています。それでAパネルは映画の『恋する惑星』から発想しました。都会の人々の人間関係が薄くなり、感情が疎遠になっていく都会の冷たさを、作品の色・雰囲気・モデルの表情などで表現しました。

--すごく深いテーマですね。Bパネルはどうでしたか。

Bパネルは、人間関係が薄くなるのはテクノロジーの発展の裏返しだと捉え、テーマの設定は「人造意識の機械少女」。テクノロジーの発展でロボットは人間に似てきている様を表現しました。そのためカラーはグレイ・紫・青で色味を交わらせて、テクノロジーの冷たさを表現し、メイクは機械か人間かよく分からない感じで表現しました。

--Cモデルについてはどうだったんでしょう。

Cはモデル自身が冷たい雰囲気なので、暖色の赤をポイントとしてABパネルを融合し、前髪から耳後ろ、それから毛先、服装まで色を伸ばして、全体的に繋がっているように見えるようにしました。冷たい人間関係の中に血を流すような、人と人の感情を繋いだ印象を作りました。

--一貫したテーマがあったんですね。その作品の中で、特に自分らしさが表現されているのはどのような部分でしょうか。

自分はカラフルな日本のストリートファッションとかわいい文化が好きで、私の作る作品もカラフルなカラーで目を引くスタイルを意識しています。そうはいっても、事前にどんなものを作るかはあまり考えていなくて、とにかく楽しくやってみて、予想外の成果が出たら良いなと考えています。考えすぎたら、逆に予想を超えることができないんです。

Ⅳ.エリア代表になって

--エリアグランプリに呼ばれた時はどんな気持ちでしたか。

グランプリを取るまでの3回は、ただその場の雰囲気を感じていただけでした。でも、4回目の今回は必ず優勝を取りたいと思っていて。同期の人と比べて、勉強と練習にたくさん時間をかけて一歩一歩経験を積んできた自分は美容の才能がないと思っていました。だから自分が何回もDAに参加して、やっと優勝を取れた時には本当に感動しました。自信がない自分を肯定できる大きなきっかけになりました。石の上にも3年というように、努力は無駄ではなく必ず報われると感じました。

--今回の結果は本当に良かったですね。グランプリファイナルが控えていますが、これからの取り組みを教えてください。

勉強を続けて、自分の能力を向上して、自信を強く持って…。中国台湾代表としていい成績を出したいですね!他の地域の選手と交流できるのもとても楽しみです。

--では最後に、意気込みをお願いします。

オーナーがいつも話している言葉があるんです。「今の限界を超えて、さらに良い所を目指す!」

--ぜひ頑張ってください! 本日はありがとうございました。

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