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くせ毛と水分の関係って?毛髪の最新研究をわかりやすく解説【ミルボン公式】

LAB | 2018.07.26

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こんにちは!
ライターの渡辺彩季です。普段女性向けウェブメディアでライターをしている私が、ユーザー目線で専門的な科学の知識を学んでお届けしていきます!

“とにかくきれいな髪の毛になりたい”という気持ちを持った、すべての人へ分かりやすく髪に関する知識を共有できたらと思います!「専門的なことは分からない!」という方も大丈夫。親切丁寧なミルボン研究員が、優しく説明してくれます!

今回のテーマは“くせ毛の毛髪内部の水分分布”について。
直毛とくせ毛では、どのような違いがあるのでしょうか…?

彩季 まっすぐまとまる直毛に対して、広がりやすいくせ毛…そもそも、くせ毛ってどうして広がってしまうんですか?

伊藤 くせ毛が広がるのは、大きく「湿気」と「乾燥」の2つの原因があります。以前は「湿気で髪がうねる」という認識だったので、“髪の毛に目一杯水分を入れて、それ以上湿気が入り込まないようにする”というのが一般的な対処でした。

彩季 たしかに梅雨のシーズンを特にくせ毛の広がりやうねり気にしている方が多いですよね!でも、乾燥でも広がってしまうなんて…意外です。

伊藤 そうですよね。!
美容業界でも「うねりの原因は湿気」というのが常識でした。しかし、「逆に乾燥したらどうなるのだろう?」と研究してみたところ、実は乾燥してもうねってしまうということを発見しました!実験的には湿度変化による毛髪の広がりの程度を確認したのですが、湿度を下げて乾燥させた場合にも直毛と比べてくせ毛の方がより大きく広がることが分かったのです。

彩季 なるほど。そうすると雨の多い季節だけではなくて、乾燥しやすい冬の季節も、一年を通して意識的にケアしていかないといけないですね!
湿気もダメ、乾燥もダメとなると…どんなケアが有効なんでしょうか?

伊藤 有効な手立てを見つけるために、国の研究施設であるSPring-8(大型放射光施設)を活用して、直毛とくせ毛の違いをより詳しく調べてみました。この施設では通常よりずっとパワーの強いX線を用いて、髪の毛の中にどのような化学結合が存在しているかを観察できるんです。
そうしたら、直毛では毛髪内部のSS結合というタンパク質間の結合が均⼀に分布しているのに対し、くせ毛内部ではSS結合が不均⼀になっていることが確認できたのです。

彩季 X線ってレントゲン検査などで聞いたことがありますが、髪の毛の測定にも使えるんですね!
でも、タンパク質の結合に違いがある…なんて聞くと、ケアで解決するのは難しそう。

伊藤 いえいえ、そんなことはないんですよ。
くせ毛は湿度変化によって広がってしまうので、ポイントはやはり水分なんです。研究の結果、SS結合が多いところと少ないところでは「水の抱えやすさ」に差があることがわかりました。
つまり、 くせ毛と直毛の大きな違いは、「毛髪内の水分分布が均一かどうか」ということです。

彩季 そっか…くせ毛はタンパク質同士の結合が不均一なせいで、水分の分布も不均一になる、ということですね!

伊藤 その通り!
直毛は均一に水分が行き届いているのに対して、くせ毛は水分が均一に入りません。ミルボンは、この研究結果から“髪の水分を均一に保ち続けることが重要”と言うようになりました!

彩季 髪の水分を均一に保つには、どのような対策がありますか?おすすめのケア方法などがあれば教えていただきたいです!

伊藤 くせ毛の広がりの要因として水分分布の不均⼀さが関係していることから、毛髪内部の水分を均⼀に保てる成分は何かなと考えてみました。
その結果、水分を保つ能力が⾼く、さらに毛髪へのなじみも良い成分であるDPG(ジプピレングリコール)やTPG(トリプロピレングリコール)といった成分が候補としてあがりました。これらは専門的にいうと「多価アルコール」といわれる成分で、水を抱える部分を多く持ち、毛髪内部に浸透して、水分の分布を均一に保ちます。スキンケアアイテムなどにも使われている成分ですよ。

彩季 ありがとうございます!
こういった成分を配合しているヘアケアアイテムを使えば、扱いやすい髪が手に入りそうですね!

伊藤 実際のくせ毛での実験結果をお示ししますね。これは、TPG処理前後での毛髪内水分分布のイメージです。

彩季 髪全体に水分が行きわたっていますね!
ちなみに1ヵ月、半年、1年…と使い続けることでどれくらいの効果が見込めますか?

伊藤 髪の変化を実感していただけるタイミングは人それぞれ、個人差が大きいものです。
大事なこととして、ヘアケアアイテムから髪に取り入れた成分は、蓄積されるわけではありません。毎日食事をとるのと同じで、入れて出して入れて出して…を繰り返します。場合によっては、使うことをやめたら戻ってしまいます。なので、毎日使い続けることが大前提ですよ!

彩季 じゃあ、効果が出てきたからといってサボってはいけませんね。継続することが大切ということを頭に入れておきます!
ちなみに洗い流さないトリートメントではオイル、ローション、クリーム… など、いろんなタイプのアイテムが出ていますが、くせ毛の方におすすめのタイプはありますか?

伊藤 DPGやTPGはうねることを防止できる成分なので、形態はあまり関係なく、シャンプーやトリートメントでも効果を確認しています。洗い流さないトリートメントだと毛髪表面をコートするオイルタイプが個人的にはおススメですが、特に「絶対これがいい!」というものは、ありません。個人の髪質やテクスチャーの相性によります。やっぱり専門的な知識を持っている美容師さんに相談するのが一番だと思うので、実際に髪を触ってもらってアドバイスをもらいましょう。

彩季 自分の直感で選ぶのもいいけど、たしかにプロの方から意見をもらったのが美しい髪への近道になりそう!客観的な意見を取り入れることで、美意識の視野も広がりそうですね!

伊藤 現状では、まだくせ毛を根本的に無くすことは難しいので、ヘアケアでは髪に水分を均一に入れることでカバーをしましょう。 もちろん将来的にもっともっと研究が進めば、くせ毛を無くせる見込みはあるので待っていてください!

彩季 くせ毛に悩んでいるすべての方に響く、心強いお言葉ですね。朗報をお待ちしております!!

≪まとめ≫
今回は「くせ毛と毛髪内部の水分分布の関係」を教えていただきました。
これまで湿気によって髪の毛が広がるという認識を持っていましたが、実は乾燥もNGだったのですね!
これからは「髪に均一に水分を入れる」ということを意識して、水分のバランスを重視していきたいと思います。

執筆 : 渡辺彩季
写真・編集 : ミネシンゴ

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