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シャンプー時の抜け毛対策|正しい髪の洗い方やおすすめアイテムを紹介

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「シャンプーをしたら髪がたくさん抜けてしまう」
「抜け毛がひどいと薄毛になる?」

毎日お風呂で髪を洗う際に、抜け毛が多いと上記のような不安を抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

抜け毛の原因はいくつかありますが、「シャンプーが合っていない」可能性もあります。

本記事では、シャンプーの際に抜け毛が気になる方のために、抜け毛の具体的な対策方法やアイテムを紹介します。今日から使える正しいシャンプーの方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

———シャンプー時の抜け毛が多いのは問題ない?

シャンプーをしているときの抜け毛は、必ずしも異常があるとは言えません。そもそも髪は、毎日ある程度の本数が抜けていくものです。個人差はあるものの、1日に100本程度は自然に抜けていくと言われています。

抜け毛は、特徴によって「自然脱毛」と「異常脱毛」の2種類に分けられます。

1. 自然脱毛:ヘアサイクルに伴い、成長が止まる休止期に抜ける毛
2. 異常脱毛:ヘアサイクルに関係なく、なんらかの原因によって抜ける毛

毛が成長し、抜けていくまでの周期を「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。ヘアサイクルは毛の1本1本で異なるものの、髪全体では約9割が成長期、約1割が休止期として混在しているのが特徴です。

ヘアサイクル:「休止期」⇒「成長期」⇒「退後期」を繰り返す

シャンプーでの抜け毛は「自然脱毛」

シャンプー中によく見られる抜け毛は、毛周期による「自然脱毛」です。髪が生まれ変わる自然なサイクルのなかで、寿命を迎えた毛が抜け落ちていきます。

通常、自然脱毛は避けられるものではなく、シャンプー時に抜け毛があっても問題ありません。ブラッシングやシャンプーなど、軽い力でも髪は抜け落ちていきます。しかし、以下の状態が見られるようであれば注意が必要です。

・一度の洗髪で排水溝が詰まるほどの抜け毛がある
・頭皮に痛みやかゆみなどの異常を感じる
太い髪が抜けている

シャンプー時に髪や頭皮の状態を確認し、もし異常があれば専門家に相談することも検討しましょう。

正常でない抜け毛は「異常脱毛」

注意しなければいけないのは、ヘアサイクルの休止期以外に大量に毛が抜ける「異常脱毛」です。代表的な異常脱毛には、以下のような症状や要因があります。

・AGA(男性型脱毛症):男性ホルモンの影響で、頭頂部や生え際から髪が薄くなる
・円形脱毛症:ストレスなどが原因となり円形に脱毛する
・産後の脱毛症:妊娠中からホルモンが変化し、成長期と休止期のバランスが崩れることで抜け毛が増える

体調不良やストレスなども異常脱毛の原因と考えられています。また、頭皮に合わないシャンプーを使うことによって、炎症や抜け毛を引き起こす可能性もあります。シャンプー時にかゆみや痛みなどの刺激を感じるようであれば、他のシャンプーに変えてみることも検討しましょう。

———抜け毛が増える5つの主な原因

健康な人もある程度は自然に抜け毛が発生しますが、なんらかの原因によって抜け毛が増えることもあります。抜け毛が増える主な要因として、以下の5つを紹介します。

1. 髪の成長が止まる休止期による脱毛症
2. 性に多いホルモンバランスの乱れ
3. ストレスや生活習慣の乱れ
4. 頭皮環境の悪化
5. 合わないシャンプーの使用


場合によっては、抜け毛の原因がどれか1つではなく、いくつか該当することもあります。自分の毛の状態を見極めて、適切な対処法を取りましょう。

1.髪の成長がとまる休止期による脱毛症

髪の成長がなんらかの原因によって止まり、抜けてしまう状態を「休止期脱毛症」と言います。毛周期は、成長期・退行期を経て休止期に入り、やがて自然に脱毛するのが通常のサイクルです。

しかし、成長期の髪が通常より早く休止期まで移行すると、ヘアサイクルが乱れ髪が成長しきらずに抜けてしまいます。これによって抜け毛が増えたり、薄毛が目立ったりするようになります。

2.女性に多いホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れによる抜け毛の増加は、女性に多く見られます。女性の場合は妊娠や出産、更年期などライフステージの変化によってホルモンバランスが変化するからです。

また、女性のなかでもとくに40歳以降はホルモンの分泌量が変化しやすい時期です。毛周期が乱れ、テストステロンやジヒドロテストステロンが原因となり、抜け毛・薄毛が目立ちやすくなります。

3.ストレスや生活習慣の乱れ

ストレスを感じると自律神経が不安定になり、それによって頭皮の血行不良につながります。髪は毛根から栄養を受け取り成長しますが、血行不良は頭皮へ栄養を届けにくくするため、髪の成長に影響を及ぼします。

また、睡眠不足や食生活の乱れも抜け毛が増える原因の1つです。睡眠中に成長ホルモンが分泌されるため、寝不足は髪の成長に影響します。成長ホルモンの分泌量が減ることで髪が弱り、抜け毛が増えてしまいます。

4.頭皮環境の悪化

頭皮環境の悪化とは、主に以下のような状態が挙げられます。

 乾燥:頭皮の乾燥により、フケやかゆみ、炎症が起きやすくなる
 皮脂分泌過多:過剰な皮脂分泌により、毛穴詰まりが起きる
 汚れ:頭皮の汚れが溜まると雑菌の繁殖につながり、炎症が起きやすくなる

これらの原因により頭皮環境が悪化すると、毛根が弱ったりダメージを受けたりして髪が抜けやすくなります。

5.合わないシャンプーの使用

肌に合わないシャンプーの使用は、頭皮への刺激や頭皮環境の悪化につながります。たとえば、敏感肌の方が洗浄成分の強いシャンプーを使うと、頭皮の乾燥につながります。

反対に、皮脂が多いタイプの方がやさしい洗浄力のシャンプーを使用すると、汚れが残ったままになってしまうこともあるでしょう。自分の肌のタイプや頭皮の状態を確認し、適したシャンプーを選ぶことが大切です。

———自分でできる抜け毛の状態チェック

ここからは、抜け毛をセルフチェックするためのポイントを紹介します。

1日「100本程度」の抜け毛は自然な状態

抜け毛が気になったときは、どれくらいの本数が抜けているのかをチェックしましょう。抜け毛は季節などの外的要因も影響することがあり、秋に増えるとも言われています。

正常なヘアサイクルにおいては、1日に「100本」程度の抜け毛が見られたとしても問題はなく、自然な脱毛と判断できます。

いくら掃除をしても部屋の床に大量の抜け毛が落ちていたり、お風呂の排水溝に以前よりも多く抜け毛が溜まっていたりと、明らかに100本以上の抜け毛が見られる場合は、専門家への相談を検討するとよいでしょう。

切れ毛が多いのは髪のダメージが原因

落ちている毛が髪の途中で切れているような状態の場合は、抜け毛ではなく「切れ毛」の可能性があります。主に以下のような原因によって髪がダメージを受けると、切れ毛が発生します。

  ・ドライヤーやヘアアイロンの熱
  ・ヘアカラー
  ・パーマ
  ・紫外線
  ・タオルなどの摩擦

髪へのダメージが続くと、髪の表面にある「キューティクル」が剥がれてしまい、毛の中間層にあり髪の強度やしなやかさを支える「コルテックス」が表出します。表出したところから水分やタンパク質などが失われ、毛の内部が空洞になり、途中で切れてしまった状態が切れ毛です。

髪は、一度ダメージを受けると元の健康な状態には戻りません。まずは髪にダメージを与えないように注意して、日ごろからケアを行うとよいでしょう。

【抜け毛対策①】正しいシャンプーの方法

毎日のように行うシャンプーですが、正しい方法を誰かに教わることなく洗っているという方も多いのではないでしょうか。正しく頭髪を洗うことは、抜け毛対策にもつながります。シャンプーは、以下の流れに沿って実施しましょう。

◆正しいシャンプーの方法

 1. 予洗いは1分~1分30秒行う
 2. シャンプーは手で泡立ててから洗う
 3. 頭皮に爪を立てずにやさしく洗う
 4. すすぎ残しがないように十分流す
 5. ドライヤーで完全に乾かす

上記の手順は、すぐに実施できることばかりです。これまでのシャンプーの方法を見直し、あらためて正しい方法で洗ってみましょう。

1.予洗いは1分~1分30秒行う

予洗いとは、シャンプーをする前にお湯だけで髪と頭皮を洗うことです。髪だけでなく、頭皮までしっかりとお湯で濡らすことで、頭皮の汚れや髪についたホコリなどが流れていきます。

まずは入浴前に、ブラッシングで髪の絡まりをほどきましょう。次に、お湯を1分~1分30秒ほど頭皮や髪にかけていきます。予洗いに1分以上かけると聞くと「長いのでは?」と感じる人もいるでしょう。慣れるまでは、実際に時間を測りながら予洗いするのがおすすめです。

予洗いによって頭皮や髪のホコリ・汚れが浮き上がると、その後に行うシャンプーの泡立ちがよくなります

2.シャンプーは手で泡立ててから洗う

予洗いが終わったら、次はシャンプーを使って洗っていきます。シャンプーを手のひらに出したら、そのまま使うのではなく、よく泡立ててから髪へ乗せましょう。

泡立てたシャンプーで頭を洗うと、髪への摩擦軽減になるだけでなく、洗浄成分が頭皮や髪に行き渡りやすくなり、しっかり洗えるというメリットがあります。反対に泡立てていない状態で洗おうとすると、シャンプーの洗浄成分が均一に広がらず、部分的に洗い残してしまう可能性があります。

3.頭皮に爪を立てずにやさしく洗う

シャンプーをする際に頭皮に爪を立ててしまうと、さまざまなトラブルにつながるリスクがあります。

爪は思っている以上に鋭利なため、頭皮に傷をつける恐れがあります。もし頭皮が傷ついてしまった場合、傷口から雑菌が入り込むと炎症につながる可能性もあるでしょう。

また、頭皮が傷つくと皮膚のバリア機能が低下して乾燥しやすくなり、かゆみやフケを引き起こす原因にもなります。指の腹を使って頭皮をやさしくマッサージするように洗うのがおすすめです。

4.すすぎ残しがないように十分流す

シャンプー後の「すすぎ」は、洗い流す時間が重要です。「シャンプーの泡が消えたら終わり」と考える方もいるかもしれません。しかし、短時間で済ませてしまうと、頭皮や髪にシャンプーの成分が残ったままになる可能性があります。

洗浄成分が残っていると頭皮への負担になり、かゆみや頭皮のにおいを引き起こす原因になります。すすぎは予洗いの時間に1分足すイメージで、約2分~2分30秒ほどかけるのがおすすめです。

また、シャンプー後にトリートメントなどを使用する際も同様です。髪をケアできるアイテムですが、頭皮に残ると毛穴に詰まったり炎症を起こしたりと、トラブルにつながる可能性があります。トリートメントを塗布したあとは、ぬめりがなくなるまでしっかりと洗い流しましょう。

5.ドライヤーで完全に乾かす

シャンプーが終わったら、できるだけ放置せず、ドライヤーでしっかりと乾かしましょう。乾かさずに濡れたまま寝るのがNGな理由には、以下の3つが挙げられます。

 ・濡れた髪はダメージを受けやすいため
 ・頭皮のトラブルにつながる可能性があるため
 ・ねぐせがつきやすくなるため

濡れた髪は乾いている状態に比べると柔らかく、強度が落ちている状態です。髪表面のキューティクルがめくれやすくなっていることから、ダメージを受けやすくなります。

また、濡れた状態の頭皮は雑菌が繁殖しやすい状態です。ニオイや炎症を引き起こす原因となるため、お風呂上がりには必ず髪を乾かす習慣をつけましょう。

ただし、ドライヤーの熱は髪にダメージを与えることもあります。髪を乾かす際はまず根元にドライヤーを当てるようにし、近づけすぎたり1か所に集中したりしないようにしましょう。

【抜け毛対策②】使用するシャンプーを見直す

使うシャンプーが自分に合っているかは、正しい方法でシャンプーするのと同じくらい抜け毛対策に重要な要素です。もし自分に合っていないシャンプーを使った場合、かゆみや炎症を引き起こす可能性があります。

頭皮ケアができるシャンプーや洗浄成分がやさしいシャンプーなど、自分の頭皮や髪の状態に合うアイテムを選ぶとよいでしょう。

スカルプアイテムなど頭皮ケアができるシャンプー

頭皮の環境を良好にするアイテムの1つに、スカルプシャンプーがあります。スカルプとは、直訳すると「頭皮」のこと。スカルプシャンプーは、まさに健やかな頭皮に導くためのアイテムです。

ヘア化粧品メーカーのミルボンには、代表的なスカルプアイテムとして以下のシリーズがあります。

・ミルボン スカルプシリーズ:かゆみやベタつきなどの頭皮悩みへアプローチする
・オージュア スカルプケアシリーズ:健やかな地肌と豊かな髪へ導く


ミルボンのスカルプシリーズでは、ニオイの元となる頭皮の過剰な脂肪酸を除去し、適切な量の油分と水分を与えて頭皮環境を守ります。オージュアのスカルプケアシリーズのなかでは、とくに「オージュア グロウシブ」がおすすめです。地肌の表面に存在する「スカルプフローラ」に着目し、バランスが崩れないようアプローチします。

スカルプアイテムを使った適切な頭皮ケアで、健康な髪を目指しましょう。

洗浄成分が優しいシャンプー

シャンプーは本来、頭皮や髪の汚れを洗い流す役割があるため、すっきりと洗える洗浄成分が必要です。しかし、炎症やかゆみなど頭皮になんらかのトラブルが起きている場合は、洗浄成分がやさしいシャンプーの使用を検討しましょう。

ミルボンでは地肌環境をサポートする「オージュア モイストカーム」や、オーガニック製品である「ヴィラロドラ」といったシリーズを展開しています。「モイストカーム モイスチュアクリアシャンプー」は医薬部外品であり、かゆみや赤みといった地肌トラブルにも対応しています。

頭皮や髪の状態を確認し、相性の良いアイテムを使用することがおすすめです。

抜け毛対策は自分に合うシャンプーや方法を取り入れよう

本記事では、シャンプー時の抜け毛や、抜け毛を引き起こす原因と対策について紹介しました。シャンプー時の抜け毛は、毛周期による軽い力でも抜ける髪であり、自然な脱毛と考えて問題ありません。もし、抜ける髪の量が排水溝に詰まるほど多かったり、抜け毛で頭皮の一部が見えたりしている場合などは、なんらかのトラブルが考えられるため、専門家への相談がおすすめです。

また、抜け毛にはさまざまな原因が考えられ、複合している場合もあります。抜け毛対策として、記事中で紹介したように正しい方法でシャンプーをしたり、日常生活でなるべくストレスを溜めずに過ごしたりなど、できることから始めましょう。

頭皮や髪の状態は、1人ひとり異なります。まずは現在の状態を正確に把握し、それに合ったヘアケアを実践しながら、健やかな頭皮・髪を目指しましょう。

取材・執筆 :近藤 晴香

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