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【ミルボン社員に聞いた】髪を保湿して乾燥を防ぐ3つのポイント

髪が乾燥すると、ツヤが失われるだけでなく、枝毛や切れ毛といったダメージにつながります。 パサついて髪の広がりが目立ったり、スタイリングが決まらなかったりすると、一日の気分も下がってしまうでしょう。とくに、乾燥しやすい季節や日常の習慣によって髪はダメージを受けやすいため、早めのケアが必要です。
本記事では、ヘアケア商品に詳しいミルボン社員が、髪の乾燥メカニズムから季節ごとの対策まで解説します。髪の保湿におすすめのヘアケア商品も紹介しているので、髪の乾燥に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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キューティクルが乱れると髪は乾燥しやすくなる

右:正常なキューティクル
キューティクルが乱れたり損傷したりすると、髪は乾燥しやすくなります。髪内部の水分が蒸発し、保湿機能が低下するためです。髪を構成するタンパク質も流出しやすくなり、強度や弾力性が失われていきます。
さらに、キューティクルの乱れにより、髪は外部からの刺激や環境の影響を受けやすくなります。紫外線や熱、化学物質などによって、髪の乾燥やダメージはさらに進行するでしょう。
健康的な美しい髪を維持するためには、日々のヘアケアでキューティクルを整え、保護することが大切です。
髪の乾燥につながる4つの原因

髪の乾燥につながるキューティクルの乱れは、以下の原因で引き起こされます。
1. 熱や摩擦によるダメージ
2. カラーやパーマによるダメージ
3. 髪の自然乾燥
4. 生活習慣や食生活の乱れ
髪が乾燥する原因を正しく理解し、日々のヘアケアを見直してみてください。
1. 熱や摩擦によるダメージ
熱や摩擦による髪のダメージは、髪の乾燥を引き起こす主要な原因のひとつです。
ドライヤーやヘアアイロンなどの熱を使用したスタイリングは、髪の水分を奪い、キューティクルを傷つけます。とくに高温での長時間の使用は、髪の内部構造を変化させ、乾燥を促進させるでしょう。また、洗髪やタオルドライ時の過度な摩擦は、髪の表面を傷つけて水分保持能力を低下させます。
日常のヘアケアでダメージが積み重なることで、髪は徐々に乾燥し、パサつきや枝毛の原因となります。
2. カラーやパーマによるダメージ
カラーリングやパーマなどの化学処理は髪の構造を変化させ、乾燥を引き起こすおそれがあります。カラー剤を髪の内部に浸透させる過程でキューティクルを開くため、髪の水分保持能力や保護機能が低下します。
とくに、頻繁な施術や不適切な処理は髪の弾力を失わせ、乾燥だけでなくもろさや切れ毛にもつながります。
カラーやパーマを行う際は髪の状態を考慮し、適切な間隔を空けることが大切です。施術後はとくに、保湿効果の高いシャンプーやトリートメントの使用など、髪の補修と保護に気をつけてケアしましょう。
3. 髪の自然乾燥
一見問題がなさそうな自然乾燥も、濡れた状態で長時間放置するとパサつきや広がりにつながるおそれがあります。
髪を濡れている状態で引っ張ったり擦ったりすると繊細で傷みやすく、キューティクルがめくれたり剥がれたりするおそれがあります。
そうすると、洗髪時に髪内部のタンパク質や脂質など、必要な成分が流れ出ていきやすくなるのです。
自然乾燥による髪の乾燥を防ぐためには、適切なドライヤーの使用と、髪を濡れたまま放置しないことが大切です。
4. 生活習慣や食生活の乱れ
美しい髪を育むためには、生活習慣や食生活にも気を付ける必要があります。睡眠不足や過度な飲酒、喫煙は血流を悪化させ、頭皮状態が悪化するためです。
偏った食生活やダイエットによる栄養不足も、髪の健康に悪影響を及ぼします。髪に必要な栄養が十分に供給されず、髪のダメージやもろさにつながるためです。とくに、髪の主成分であるタンパク質や、髪の成長を促進するビタミン類の不足は、髪の乾燥やもろさを招きます。肌や髪にうるおいをもたらす成分は、タンパク質や亜鉛、ビタミン類です。
美しい髪を育むために、バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動など、健康的な生活習慣を心がけましょう。
髪の乾燥により起こる3つのトラブル

髪にうるおいがなくなると、以下の3つのトラブルが発生します。
1.枝毛・切れ毛
2. 静電気による髪の広がり、逆立ち
3. 抜け毛
自分の髪に当てはまるトラブルがある場合は、髪の乾燥が原因かもしれません。
1. 枝毛・切れ毛
髪の乾燥によってもっとも影響を受けるのは、ダメージによる枝毛・切れ毛です。
枝毛とは、髪の毛が途中から裂けてしまい二手に分かれてしまう髪のことをいいます。また、切れ毛とは途中からプツンと切れている髪の毛のことです。
髪がダメージを受けると、表面を覆っているウロコ状のキューティクルが浮いたりはがれてしまい、枝毛や切れ毛につながります。
2. 静電気による髪の広がり、逆立ち
水分が少なくなったダメージヘアは、静電気が帯電しやすい状態です。
その髪をヘアブラシでとかして摩擦が起きると、静電気を帯電することがあります。
静電気を帯びた髪は、まとまりづらく広がったり、逆立ったりすることもあるでしょう。
静電気による髪の広がりや逆立ちは、スタイリングのしづらさにつながります。
3. 抜け毛
意外と見落としがちなのが、抜け毛です。
抜け毛というと、シャンプーや整髪料などのヘアケアや生活習慣、食事などを気にする方が多いですが、髪の乾燥も抜け毛につながる現象のひとつです。
髪が乾燥して傷むと、キューティクル(髪の表面にある薄い層)がはがれ落ちやすくなります。キューティクルが乱れた髪は、ブラッシングでブラシに引っかかりやすくなり、髪が抜けやすくなってしまいます。
髪の乾燥を防ぐための3つのポイント

髪の乾燥を防ぐためのポイントは、以下の3つです。
1. シャンプーの方法や選び方を見直す
2.髪の乾かし方に気をつける
3. 保湿効果のあるトリートメントを使用する
ポイントに注意して、1日中うるおい続く髪を手に入れましょう。
1. シャンプーの方法や選び方を見直す
髪の乾燥を防ぐために、毎日欠かさず使うシャンプーについて見直しましょう。
髪を洗う際は、キューティクルが乱れないように以下の点に注意が必要です。
・シャンプーは泡立ててから洗う
・シャンプー時は爪を立てない
・熱すぎるお湯で流さない
・十分にすすぐ
シャンプーは、自分の髪質や髪の悩みにあった商品を選ぶことが大切です。髪の乾燥が気になる場合は、モイスチャー系や保湿成分が豊富なシャンプーを選びましょう。
ミルボン商品では、保湿成分「TPG*¹」を含むオージュア アクアヴィアや、分子量が異なるさまざまな保湿成分でしっとり洗い上げる「モイスチャライジングテクノロジー」が特徴の「ミルボン リプレニッシング シャンプー」がおすすめです。
*¹トリプロピレングリコール
以下の記事では、ミルボンの社員が選ぶおすすめのシャンプー10選を紹介しています。ミルボンシャンプーの選び方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:社員が教える!ミルボンシャンプーの選び方とおすすめ製品10選
2. 髪の乾かし方に気をつける
毎日のタオルドライやドライヤーの方法に気をつけることで、髪の乾燥を防げます。
シャンプー後にタオルで髪を拭く際は、ゴシゴシとこすらず、優しく押さえて水分を取りましょう。髪とタオルの摩擦を軽減することで、髪のキューティクルを守れます。
また、ドライヤーを使用する場合は、以下のポイントを押さえましょう。
・ドライヤーは髪から15cm以上離す
・温風で根元から毛先に向けて乾かす
・仕上げに冷風を当ててキューティクルを引き締める
自然乾燥は、キューティクルが乱れて髪の乾燥につながるため避けましょう。摩擦を避けたタオルドライと、適切なドライヤーの使用が髪の乾燥防止につながります。

3. 保湿効果のあるトリートメントを使用する
トリートメントは、大きく以下の2種類に分けられます。
・インバストリートメント
・アウトバストリートメント
それぞれの役割や効果を把握して、ホームケアへの導入を検討してみてください。
◇インバストリートメント

シャンプー後に使用するインバストリートメントは、髪の内部まで栄養を浸透させ、ダメージを補修します。
使用する際は、毛先から中間部分に重点的に塗布し、パッケージに記載された時間放置してから丁寧にすすぎましょう。
とくに乾燥が気になる場合は、週に1〜2回のヘアパックも効果的です。ヘアパックは通常のインバストリートメントよりも高濃度の保湿成分が配合されており、高い保湿効果を期待できます。
ミルボンのヘアパックでは、「オージュア クエンチ ヘアニュートリエント」がおすすめです。毛髪補修成分である「オリーブスクワラン*¹」と「モイストリキッドオイル*²」が髪の乾燥を抑え、まとまりのある髪へ導きます。
*¹スクワラン *²イソステアリン酸イソステアリル
◇アウトバストリートメント

アウトバストリートメントは、洗い流さないタイプのトリートメントで、日常的な髪の保湿ケアに適しています。主にミルクタイプとオイルタイプの2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ミルクタイプの特徴は、保湿成分を髪の内部に浸透させられる点です。軽い使用感で、髪に自然なボリュームを与えながらしっとりとした質感に整えます。
一方、オイルタイプは揮発しにくい特性があるため、乾燥を防ぐ効果が長時間持続可能です。髪の表面をコーティングし、ツヤとうるおいのある髪に導きます。
ミルボンのアウトバストリートメントでは、保湿成分「バオバブエキス*¹」を配合しているヘアミルク「エルジューダ エマルジョン+」が乾燥対策におすすめです。
*¹ 加水分解バオバブエキス
以下の記事では、ミルボンのアウトバスブランド「エルジューダシリーズ」について、人気の理由や選び方を解説しています。乾燥対策にアウトバストリートメントを使いはじめようと考えている方は、ぜひご覧ください。
関連記事:社員に聞いた!エルジューダ10アイテムの選び方と愛される理由。アウトバス開発の裏側について
美容室でのトリートメントをおすすめする3つの理由

髪の乾燥対策に、美容室でのトリートメントをおすすめする理由は以下の3つです。
1. 髪を集中補修してくれる
2. カウンセリングで適切なケアを受けられる
3. ホームケアとの併用で相乗効果を期待できる
髪の乾燥を課題に感じている方は、美容室でのトリートメントを検討してみてください。
以下の記事では、サロントリートメントの魅力や家でのトリートメント効果を高めるコツを紹介しています。専門家の意見を採り入れつつ、ホームケアの方法を見直して、うるおいのある髪を目指しましょう。
関連記事:トリートメント効果を高める秘密 美容師の美容技術とは?〈ミルボン実験室⑤〉
1. 髪を集中補修してくれる
美容室でのトリートメントは、自宅のケアでは難しい深層部から髪を補修します。プロの美容師が高品質な商品と専門的な技術を用いて、髪の内部まで成分を浸透させます。
とくに、熱や紫外線、カラーリングやパーマなどによるダメージを受けた髪に対して効果的です。髪のツヤとやわらかさを向上させ、乾燥によるパサつきや広がりをケアします。
スチームやヒートケアなどの専門機器を使用することで、トリートメント成分の浸透を促進し、より効果的な補修が可能になります。
2. カウンセリングで適切なケアを受けられる
美容室でのトリートメントの大きな利点は、専門家によるカウンセリングを受けられることです。
カウンセリングでは、経験豊富な美容師が一人ひとりの髪の状態を詳細に診断し、日々のヘアケア習慣・施術の履歴・ライフスタイルなどをヒアリングします。その上で、頭皮の状態や髪の太さ、クセの有無などを確認し、効果的なトリートメント方法や使用する商品を選択します。
美容室では、単なる乾燥対策だけではなく、髪全体の健康を考慮したケアプランを立てられる点がメリットです。カウンセリングを通じて、自宅でのケア方法やおすすめの商品についてもアドバイスを受けられます。
3. ホームケアとの併用で効果を長く維持できる
美容室でのトリートメントとホームケアを組み合わせることで、髪の乾燥対策の効果を長期間維持することが可能です。サロンでの集中ケアで髪の状態をケアし、その後に適切なホームケアを続ければ、髪を良好な状態に保てます。
美容師は、サロントリートメントの効果を持続させるための最適なホームケア方法も提案してくれます。たとえば、サロンで受けたトリートメントの種類にあわせて、自宅で使用するシャンプーやトリートメント、アウトバストリートメントを選択することで、サロントリートメントの効果を長く体感できるでしょう。
定期的なサロントリートメントと日々のセルフケアを組み合わせることで、健康で美しい髪を維持できます。
季節ごとにおすすめの乾燥対策

季節ごとのお悩みに対応する、髪の乾燥対策を2つ紹介します。
1. 夏の紫外線ダメージによる乾燥対策
2. 冬の気候による乾燥対策
季節ごとに異なる乾燥の要因に対して、積極的に対策していきましょう。
1. 夏の紫外線ダメージによる乾燥対策
髪は紫外線を浴びるとタンパク質が変性し、やけどした状態になります。髪を紫外線から守るには、帽子の着用や日傘の使用が効果的です。
また、UV機能つきのヘアケア商品なら、髪を直接紫外線から守れます。とくにヘアオイルは髪をコーティングし、紫外線だけでなく摩擦ダメージからも保護します。

UV効果のあるヘアオイルなら、「エルジューダ サンプロテクト セラム」がおすすめです。毛髪保護成分の「サンブロッカー*¹」が、紫外線を含む日光ダメージから髪を守り、うるおいある髪へ導きます。
*¹ビサロボール、EDTA-2Na
以下の記事では、「エルジューダ サンプロテクトシリーズ」の魅力と正しい使い方を紹介しています。髪への紫外線ダメージをしっかりブロックして、夏のお出かけを楽しんでください。
関連記事:紫外線が気になる季節に。エルジューダ サンプロテクトで日光によるダメージから髪を守ろう!
2. 冬の気候による乾燥対策
冬の乾燥は、主に空気中の水分量の減少と室内暖房の使用によって引き起こされます。
乾燥しがちな季節には、低刺激で植物由来のオイルや、保湿成分が配合されたシャンプーを選ぶのがおすすめです。また、アウトバス商品であるヘアオイルの使用も効果的です。髪の表面をコーティングして水分と油分を補給することで、ツヤのある髪を維持できるでしょう。

ミルボンのヘアオイルでは、「エルジューダ グレイスオン セラム」がおすすめです。「スムージングオイル*¹」「熟成アルガンオイル*²」「エラスティックオイル*³」の3種のオイル処方で、しっかり保湿して内側にまとまる髪へ仕上げます。
*¹ 安息香酸アルキル(C12-15)[毛髪保護成分] *²アルガニアスピノザ核油[保湿成分] *³ジメチコン、シクロメチコン[毛髪保護成分]
以下の記事では、「エルジューダ グレイスオン シリーズ」について、特長や選び方を解説しています。手間をかけずに女性らしい髪を手に入れたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
関連記事:商品紹介|エルジューダ グレイスオン【ミルボン公式】
日々の保湿ケアで1日中うるおい続く髪を手に入れよう

髪の乾燥対策は、日々のヘアケアの積み重ねが大切です。健康でうるおいのある髪を手に入れるために、シャンプーの方法や髪の乾かし方、生活習慣などを一度見直してみてください。
また、髪の乾燥対策には、サロントリートメントによる集中ケアもおすすめです。ホームケアとうまく組み合わせれば、サロントリートメントの効果を長く持続できるでしょう。
乾燥対策のヘアケア商品選びに悩んでいる方は、お近くのミルボン商品取り扱いサロンに相談してみてください。ヘアケアの専門知識をもつ美容師が、一人ひとりの髪を診断し、髪質や髪の悩みから向いている商品をご提案します。