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ドライヤー界の革命児、美容液ドライヤー「エルミスタ」の魅力を徹底深掘り!
毎日頑張って乾かしていても、サロン帰りのようにはまとまらない髪。自分で乾かしても仕上がりが全然違う気がするのはなぜ…?
実は、濡れた状態は柔軟で動かしやすい毛髪ですが、 部位やダメージ度合いによって乾きやすさが異なり、なんとなくドライするとばらついたフォルムで仕上がってしまうんです。
髪の性質や個人のクセも理解し、美しい形に導きながら乾かしてくれているのが美容室でのドライ。そんなプロの技術が自宅でも再現できるのが、パナソニックとミルボンの共同開発で生まれた次世代型のドライヤー「エルミスタ」。
今回は、さらにエルミスタを深掘りすべく担当者に取材!その魅力に迫ります。
———発売から半年ほどの時間が経ちました。新しい試みに対して、世間からの反応はどうでしたか?
「パナソニックのドライヤーから、Aujuaや“milbon”の風が出てくる」という、新しいコンセプトへの期待感もあり、プラスの声を多く頂戴しました。
一方で、これまでになかった製品であることから「ミストが出るだけでしょ?」といった声もあり、その魅力を丁寧にお伝えしていく努力を重ねているところです。
———体験会や勉強会などの機会を多く設けているそうですね。そこで見えてきた価値観、気づきはなんでしょう?
美容液ミストでケアできることだけではなく、まずはドライヤー本体の魅力を知っていただくことが重要なんだなと。最近では、"風そのもの"の性能を積極的にお伝えしています。
エルミスタの風は、「速度」・「流れ方(気流)」・「温度」の3要件をパナソニックさんと議論し突き詰めました。風速メーターで測ったら全く一緒でも「この風は微妙にまろやかさが違う」「直進性が強すぎる」など使用感にこだわり抜きましたね。ドライヤーとしての価値がある上で、“美容液ミストでケアしながら髪を乾かす習慣”にも価値を感じていただける製品になっています。
髪を整え、まとめながら乾かす直風
———あらためて、ドライヤーの風に乗せて美容液ミストが出てくるのってすごいことですよね。乾かすだけでサロン帰りの仕上がりになれるのはなぜでしょう?
まず、目指した「サロン帰りの仕上がり」とは、髪の毛1本1本がまっすぐ整いパラパラとしていて、根元には立ち上がりがあり、毛先にかけては収まりがよく、艶がある状態です。
実は、濡れた状態では柔軟で動かしやすい毛髪ですが、 部位やダメージ度合いによって乾きやすさが異なります。そのため、なんとなく乾かしていくだけでは乾燥ムラが生じ、髪の状態が不揃いなまま乾いて「パヤパヤした毛」が残ってしまいます。
美容師さんがお客様の髪を乾かす場合は、絡まった髪を反対の手で整えています。また髪の水分量に応じ、乾いてきたら1本1本を整えながら内側に巻き、絡まりをほぐすように自然とハンドブローされていると思います。これが、「サロン帰りの仕上がり」のポイントです。
美容師さんが乾かした仕上がりと、ホームケアでの仕上がりの違いは、髪の絡まりを解きながら乾かせているか、意識的に、技術的に整えることができるかどうかですね。
———プロの美容師さんがどんな工夫をしながら乾かしてくれているのか、施術してもらう側も認識しきれていなかった気がします。製品化にあたり、どうやって解決したんでしょう?
エルミスタのポイントは3つ。
1つ目は「エアコーム技術」です。この一言に数々のテクノロジーが詰まっているのですが、最もキーとなるのは風自体の“速度と気流”です。
ドライヤーには必ずファンが搭載されていて、角度をつけて回転し、扇風機のように風が押し出されています。風自体が渦を巻いているので、そのまま髪に当てるとくるくると回り、髪同士が絡まったりします。
そこで、一番の課題である「風が渦を巻く」というところを解消し、直風にすることを目指しました。具体的には、本体の吹き出し口にスリットを入れ、高速の風を二手に分けて一瞬の真空状態を作ります。すると、二手に分かれた風同士が真空状態を埋めるようにぶつかり合い、お互いの渦を打ち消しあって、風が押された方向にまっすぐ伸びる気流になるんです。
そのおかげで、エルミスタの風は髪を散らすことなく、美容師さんのようなブロー技術を持たない一般のお客様でも、整えながら乾かせるようになっています。
———プロの美容師さんに乾かしてもらう環境にはセルフのホームケアではなかなか追いつけないので、風の流れが補助してくれるのは嬉しいですね!
細かなミスト噴霧で、さらさらのやわらかい質感に
———続いては「エアリーミスト技術」について教えてください!
2つ目の特長である「エアリーミスト技術」は、美容液を微細化して、 超少量を連続的に霧にする技術です。美容室ではいろんな技術を使って、トリートメントを髪1本1本に丁寧に浸透させたり、均一にコーティングしたりしています。「サロン帰りの仕上がり」のためにはこういった均一塗布が重要だと考え、お客様がご自宅でも均一に美容液をつけられるよう、工夫を凝らしました。
よく「霧吹きと一緒じゃない?」と思われるのですが、美容液の粒子サイズも全然違って、一般的な霧吹きは髪の太さよりも大きなミストが付着するのに対し、エアリーミスト技術は髪よりも細かなミストなので、髪1本1本対し、均一に付着します。なにより一定量を少しずつ噴霧できるところが大きな違いです。乾かす際は髪が動き、ばらけている瞬間があるので、連続的に噴霧することですべての髪に届けられるんです。
———粒子が大きいとどうなるんですか?
ムラづきしちゃいますね。エアリーミスト技術には、人工透析の治療にも使われるような仕組みを採用しています。心臓の代わりに血液を送り出す医療機器ポンプの技術を応用していて、脈動だとムラが生じてしまうからとパナソニックさんも徹底的にこだわってくださり、動きをさらに細かくして、ずっとスムーズに動き続けているような状態にしています。
———なるほど。そういえば、よくトリートメントやオイルも手に馴染ませて満遍なくつけて…という説明書きがあったりしますが、手で満遍なくつけることってできるんですか?全部ミストにしたほうがいい気がしてきました…!
全体に均一に馴染ませる、という点では、ミスト噴霧は適していると思います。逆に、毛先などダメージを感じる部位に狙ってしっかりつけたい、ということであればクリームなどが使いやすいですね。
———たしかに!全体に均一に馴染ませたいのか、狙ったところにつけたいのか目的によって違いますね。
エルミスタではさらさらとした軽さや均一性を出すためにミスト状の美容液を採用していますが、超少量でも髪にしっかり成分を届けられるよう、美容液のなかにオイル成分を濃縮して配合しています。
化粧水のようにサラッとした液だと、通常は水溶性の成分がほとんどで油分はあまり入っていないのですが、今回は油分もふんだんに入れています。
なめらかさとやわらかさを与えるオイル成分を微細化、濃縮配合
———3つ目のポイント「オイル粒子濃縮処方」ですね!どんな技術でオイルを配合したんですか?
たくさん配合するため、まずオイル成分の粒子を微細化しました。大きいもの同士を箱に入れようとすると当然隙間ができますよね。粒子を細かくしてデッドスペースを無くすことで、多くのオイルを濃縮して配合することができます。そのため、できる限り小さくできる条件を探りました。
———どうすれば粒子が小さくなるんでしょう?
小さくする方法はいくつかありますが、今回は「界面張力」と呼ばれる、油と水が混ざりあわずに反発しようとする力に着目しています。コップに満杯まで水を注ぐと、水面が少し湾曲して張りますよね。あの現象も界面張力が働いています。
エルミスタの美容液では、配合する成分を工夫してオイル成分と水との界面張力を徹底的に下げることで、粒子を小さくすることができました。
———3つのポイントについてたっぷりお話を聞いてきましたが、他にも知ってほしいエルミスタの魅力はありますか?
風の「温度」もすごく重要な要素です。ある程度の温度以上にしないと髪の面が整わないのですが、熱すぎるとタンパク質が熱変性を起こして硬くなる原因になるので、絶妙な温度を狙って作っています。
ドライヤーは風の温度が高いと、一か所に当て続けたときに熱くなってしまいますが、エルミスタは当て続けても熱くならないよう、温度設定にもこだわった柔らかい風です。
水分を飛ばす力もある程度必要で、あまりに低い温度の風だとクセを伸ばしにくかったり、毛先をまとめにくかったり、形を整えにくいんです。逆に高すぎる温度のものは、美容師さんであれば技術的に扱えますし、短時間で乾かせて形が作れるので好まれるかもしれませんが、お客さんは同じことはできないので、おすすめはしません。
———「美容師さんが作るデザインをお客さんがお家で作る」ことを考えた時に、再現性が一番出せるスペックを考え抜いたのですね!
———美容師さんのテクニックや知識を理解した上でエルミスタを使えると「サロン帰りの仕上がり」の再現性が高まると思うのですが、ポイントはどんなところでしょう?
美容師さんの「ハンドブロー」や「髪を整えながら乾かす技」を、エルミスタでは「まっすぐな風」で叶えています。なので、よくドライヤーを振りながら乾かす方がいらっしゃいますが、エルミスタは振らずに使ってください!エアコーム技術でせっかく真っ直ぐにした風ということもあるので、振って風があちこちに散るのはもったいないのです。
上から毛先に向かい風でコーミングする、というイメージですね。本体を振らず、なるべく毛流れに風を沿わせてあげると、すごく綺麗な状態が作れますよ。噴出口近くの風が生まれた瞬間が一番安定していて、離れれば離れるほど気流が混ざって不安定な状態になるため、ドライヤーとの距離は20cm程度まで近づけるのがおすすめです。
あとは冷風をうまく使いましょう! 1段階上の艶やまとまり感が実現できます。
髪って、繊維状の組織で温度が高いと軟化するんです。温度が下がると形状が維持されるので、形が決まる瞬間は水分量だけではなく、温度も意識しないといけないということですね。
———これからこのドライヤーがスタンダードになってくる気がします。ミルボンが考える次の戦略はありますか?
ドライヤーってこの世に2種類しかないと思っていて、ひとつは乾かすもの、もうひとつは髪にいい成分を与えながら乾かせるもの。後者であるエルミスタの価値を伝えていきたいです。
ドライヤーを買うタイミングは人それぞれで、「次はあれが欲しいな」というリストに載せてもらうことがすごく大切だなと思います。これからも、より多くの方にエルミスタの魅力を知っていただきたいですね。
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