
LAB
良好な「血めぐり」が美髪や美肌を生む! クロロゲン酸に着目した最新研究レポート
内側からの美の土台作りを目指して
体内部からの美しさにもアプローチすべく研究を進めてきたミルボンは、2023年、約20年前から着目し研究を続けてきた成分「5-ALA(5-アミノレブリン酸リン酸塩)」のインナーケア(内面美容)での活用にチャレンジしました。
5-ALA と3 種の成分で美肌効果⁈ ミルボンがたどり着いた「飲む美容」のカタチ | Find
Your Beauty MAGAZINE (milbon.co.jp)
さらに今回、インナーケア(内面美容)の研究を進化させ、血めぐりに着目。クロロゲン酸を用いた新たな実験結果が得られたと聞き、担当の研究員さんにお話を伺ってきました!

今回の注目成分「クロロゲン酸」とは…?
美しい髪や肌を維持するためには、もとを辿れば、体の隅々にまで張りめぐらされた毛細血管まで血液が良好に届いていることが大切です。
私たち人間の体は細胞でできていますが、その細胞に必要な成分を届けるために重要な役割を果たしているのが血液。酸素や栄養素などを全身に運び、老廃物を回収する血液の循環に問題があるとさまざまな不調に繋がってしまうため、健康や美しさを保つためには良好な“血めぐり”が必要不可欠なんだとか。

人間ひとりの血管をすべて合わせると約地球2周半の長さにもなるのですが、そのうちの9割以上を占めているのが毛細血管です。加齢により毛細血管は減り、20代と比べると60代では4割程度に減少してしまうほど。その結果、高血圧やもの忘れなどの老化現象や肌トラブル、抜け毛や白髪にも繋がってしまうことがわかってきています。

血流量を向上させてくれる栄養素として知られているのが、ポリフェノールの一種である「クロロゲン酸(コーヒー豆由来クロロゲン酸類)」。
クロロゲン酸は、抗酸化作用により体内で発生した酸化ストレス(活性酸素)を除去。血管内で生成され、血管をしなやかにして柔軟性を維持すると考えられている一酸化窒素(NO) の働きを助け、血管の働きにポジティブな影響を与えるとされています。

血管には血流量に合わせて伸縮できるしなやかさや柔軟性があることが大切で、クロロゲン酸はその働きを助けてくれます。
クロロゲン酸の「飲む美容」効果実験
今回行ったのは、クロロゲン酸を含む試験品※ による、「飲む美容」効果の検証。
※コーヒー豆由来クロロゲン酸類などを含む「試験品1」について検証


コーヒー豆に含まれるクロロゲン酸類は、焙煎によって減少してしまう。
焙煎前の「生豆」の状態から抽出された高純度のクロロゲン酸類を用いて実験を行った。
(画像はイメージ)
クロロゲン酸などを含む試験品1を摂取した効果を検証したところ、4つの嬉しい作用を確認できました。
①皮膚温度
まず、手を冷水でキンキンに冷やした(冷水負荷)状態から、通常の体温に戻ってくる際の皮膚温度を確認しました。クロロゲン酸を配合した試験品1の摂取により、皮膚温度が早く戻る結果になりました。コーヒー豆由来クロロゲン酸類には、気温や室温が低い時などの冷えにより低下した血流(末梢血流)を改善し、低下した皮膚温度(末梢皮膚温)の回復を助ける機能が報告されています。

※試験品の有効性は、疾病の治療・予防・改善効果を示すものではありません。
※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
手先や足先が冷えやすい方は、毛細血管の血めぐりが悪くなっているといえます。心臓から遠くなるにつれて血管は細くなっていくこともあり、実際に冷えやすい方の指先の毛細血管は細くて見えなくなっていることも多いですね。
②血流量
この冷水負荷試験を行うとき、血流量も測定しました。クロロゲン酸を含む試験品1を摂取することで、冷水で冷やした後、速やかに血流量が回復することも確認できました。

※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
血管が冷やされて一時的に収縮しても、血管にしなやかさがあれば血流量も早く回復します。
③肌水分量
試験品1の摂取を8週間続けると、肌水分量が向上することも確認できました。

※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
血管は水分も運んでいます。肌にも毛細血管があり、そこまでちゃんと水分が届くと肌の水分量も向上していくことが知られています。
肌に水分があると、乾燥しがちな冬に肌のカサつきを感じにくくなったり、化粧ノリが良くなったりといった嬉しい効果が期待できます。
④睡眠の質
試験品1の摂取を2週間続けると、睡眠の質が向上するというアンケート結果も得られています。

※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
血めぐりのコンディションは自律神経にも関わってくると言われています。良質な睡眠は、巡りめぐって体や肌の調子にも良い影響を与えることが期待できます。
さらなる美容効果を求め、2種の成分にも着目
健康や美しさの土台ともいえる“血めぐり”を向上させてくれるクロロゲン酸。研究を進めていくと、さらに成分をプラスすることでより特化した美容効果を得られるという実験結果が!
◾️トマト種子抽出物【肌弾力、毛穴減少】

トマトといえば“リコピン”が美容に良いというイメージがあるかもしれませんが、種子にしか含まれない“リコペロサイドA,H”という美容成分も含有しています。しかしながら、トマトジュースを作る過程では種子は捨てられており、トマトを食べても種子はそのまま排出されてしまうことが多く、意識的に摂らないと摂取できない成分です。

肌の真皮層は、肌のハリに大きく寄与しています。真皮層で行われているコラーゲン、エラスチン生成・分解といった“皮膚再生サイクル”が乱れると、ハリ低下に繋がることが報告されています。
トマト種子抽出物がこのサイクルを促進&正常化させ、肌のハリ低下を予防および改善すると言われています。

肌の弾力が向上し、いわゆる“たるみ毛穴”といわれる状態も改善され、毛穴が目立たなくなるという効果も確認できました。
肌の弾力を維持
トマト種子抽出物、コーヒー豆由来クロロゲン酸類などを含む試験品2を摂取することで、8週間後に季節変化による肌弾力低下を防ぎ、弾力性を維持しました。

※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
毛穴減少
トマト種子抽出物、コーヒー豆由来クロロゲン酸類などを含む試験品2を摂取することで、12週間後に毛穴(色付きの領域)が減少しました。

※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
◾️米胚芽抽出物【抜け毛減少】

お米の胚芽から抽出した成分の効果も検証しました。「玄米が体に良い」とよく言われますが、玄米には胚芽部分が含まれていることも理由のひとつとして挙げられます。ですが、基本的には玄米を精米して白米にすると、胚芽が取れてしまい、白米を食べることでは胚芽に含まれる成分の摂取が難しくなってしまいます。トマトの種子由来の成分と同様に、意識していないと摂取する機会が少ない成分ですね。

毛髪は、毛根の最下部にある“毛乳頭細胞”から分裂の指示を受けた“毛母細胞”が増殖し、分化することによって作られます。また、作られた毛髪は、成長期・退行期・休止期というヘアサイクルを繰り返して伸長しますが、加齢やホルモン、ストレスなどの様々な要因によって正常な発毛ができなくなります。
米胚芽抽出物は、髪の司令塔である“毛乳頭細胞”を増やすことによって、育毛にかかわる遺伝子の発現を促進すると言われており、美しい髪へと導く作用が期待できます。

抜け毛減少
米胚芽抽出物、コーヒー豆由来クロロゲン酸類などを含む試験品3を摂取することで、シャンプー後の抜け毛が20週間後に減少しました。


※疾病のない健常者を対象に試験を実施しました。
おわりに

この知見を活かし、体の内外から美をサポートできるよう、ミルボンは今後も研究を進めていきます。
美容に取り組むのなら、体の内外から総合的にケアしていくことが大切。巡りめぐって美しさにも影響する血管の働きや、普段の食事では摂りにくかったりする成分の意識的な補給が重要なことも分かりました。今後のさらなる研究に期待しましょう!

併せて読みたい記事
5-ALAと3種の成分で美肌効果⁈ ミルボンがたどり着いた「飲む美容」のカタチ| Find Your Beauty MAGAZINE (milbon.co.jp)
育毛ケアに新たな可能性!? ~髪を生み出す“幹細胞研究”への新たな挑戦~| Find Your Beauty MAGAZINE (milbon.co.jp)