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子どもの絵をパッケージに。子供地球基金×ミルボン初のワークショップを開催

REPORT | 2020.11.16

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子供地球基金の活動を知っているだろうか。

1988年、ひとりの男の子が描いた絵をきっかけに始まった活動が、少しずつ世界各国に広がり、ニューヨークやバルセロナなどいまや6つの海外拠点も持つ。

世界中から集まった子どもたちの絵がTシャツや商品パッケージになり、売り上げの一部が支援を必要とする子どもたちの元へ届けられる。創立から32年、多くの企業や著名人が参加してきた。

子どもの絵で子どもを救うーー。

髪とアートは、形は違えど「美」という大きな共通点がある。見て楽しむ、創造して楽しむ。それぞれの個性があり、自由なものだ。


この記事では、今年子供地球基金とミルボンが始めた取り組みと、2020年10月におこなったワークショップの様子をご紹介する。

2020年春、エルジューダから特別パッケージを発売

ミルボン製品のなかでも特にファンが多い「エルジューダ ブランド」。

子供地球基金の活動を知り、ミルボンが取り組みを始めたのは、子どもたちが描いた絵を「FO/MOシリーズ(ヘアトリートメント)」のパッケージとして起用し、全国の取り扱い美容室での売り上げの一部を募金に繋げるというもの。

2020年4月9日(木)より限定商品として発売されました。

単に募金をするのもいいけれど、一緒に続けられる取り組みの方がもっといいーー。

それは、ただの話題作りで終わらせたくないということと、自分たち自身も活動をきちんと理解した上で、子供地球基金を知る人を増やしたいという、ミルボンの想いがあります。

時代は早いスピードで移り変わり、古い価値観がどんどんと変わっていくなか、どの企業も不安定な情勢。ましてや今は新型コロナウイルスの影響もあり、ますます先の見えない状況になっています。

事業の存続が危ぶまれたとき、真っ先にコストカットされてしまうのは募金やボランティアなどの支援事業。支援をコストと見ている限り、長くは続けられません。

この取り組みを一過性のものにしないためにも、できるだけ自分たちで動いて活動に参加し、長く取り組み・支援ができるサイクルを作っていく。子供地球基金とのコラボレーションは、ミルボンにとっても手探りのチャレンジです。

初のワークショップ参加、子供地球基金の活動を体験

2020年10月4日(日)、恵比寿にある子供地球基金の本部でおこなわれたお絵かきワークショップに、ミルボン・エルジューダチームも参加。

一度商品化はしているものの、エルジューダチームが子どもたちの活動の場に参加するのは初めてです。

今回のワークショップは、子どもたちに集まっていただき、「私たちの明るい未来」というテーマで自由に絵を描いてもらうというもの。新型コロナウイルスの影響で少人数の開催でしたが、5人の子どもたちが集まってくれました。

ミルボンの事業を知った子どもたちの「シャンプーとかリンスの絵を描いたほうがいいの?」という気遣いに、「それ自体は描かなくてもいいかな……!」と思わず笑う大人たち。

和気あいあいとした空気のなか、自由なお絵かきの時間がはじまります。

慎重に鉛筆で下書きを始める子。直感的に色を選び、大きな筆で豪快に描き進める子。細い筆を駆使してていねいに色付けをする子。

それぞれのやり方で黙々と表現をする、子どもたちの無垢な姿が印象的です。

中には障害を持ち、同世代の子と同じようにしゃべったり自由に動いたりできない女の子もいましたが、とてもハツラツとした様子で誰よりも元気に絵を描き進めていました。

絵は、紙とえんぴつ、もっといえば指と砂浜があれば描けます。

アートという、子どもたち自らの表現の力で子どもたちを救っていく。その体験は、活動に参加する子どもたち自身の意識も変えていくといいます。

今日集まってくれたのは、子供地球基金で活動する子どもたち=キッズアーティストとして活動する5人。3人兄妹のおざわときまるくん、しきちゃん、りつちゃん。2人兄妹のいっせいくん、あおいちゃん。

なかでも、描いた絵を披露しながら地球温暖化や森林伐採について話すときまるくんは、活動をはじめてから、より地球環境や社会問題についての興味が強くなったといいます。

コロナ渦の影響でなかなか対面で活動を共にすることができませんでしたが、今回ようやく第一弾が実現。

今後もワークショップや活動視察を通して、継続した取り組みの良い形を探っていこうと意気込むミルボンスタッフでした。

活動を通して、子どもたちの心に花を咲かせていきたい

ワークショップ後、子供地球基金(KIDS EARTH FUND)の代表を務める鳥居さんにお話を伺うことができました。

 ーー 活動を始められたきっかけを教えていただけますか?

「昔、表現教育に特化した幼稚園を作ったのが最初のきっかけです。文章や作曲や絵など、得意なことで表現をしようという方針でした。そこに通っていた私の息子が描いたある1 枚の絵を見たとき、子どもの優しさこそが未来を良い社会に変えていく鍵なんじゃないかと、感銘を受けたんです。そこからボランティアなど、活動を広げていきました」


 ーー どんな子どもたちが活動に参加しているんでしょうか。

「小児病棟にいる子、犯罪を犯してしまった子、虐待やあらゆる原因で施設で暮らす子…… 世界だとアジアの貧困家庭の子や、内戦の地にいる子たちなど、本当にさまざまな境遇の子が、キッズアーティストとして参加してくれています」

活動の中心はおもに、国内外でのお絵かきワークショップ。

多くの展覧会もおこなわれ、国立新美術館や、フランスのポンピドゥー・センターなどの世界各地でも開催されてきたんだそう。その数は3000回にものぼるといいます。

ーー 活動の幅が大きく、海外にまで広がっていますが、今後の展望はありますか?

「やはり、小さな子どもにも大きな力があると思うんです。社会の一員であるという意識が生まれると、実際に社会が変わっていくんだよということを伝えていきたい。あとは、真っ白いキャンバスに考えながら絵を描き始めるように、想像したり表現したりすることの大切さも、引き続き伝えていきたいですね」


ーー 最後に、活動を続けていける理由、やりがいを教えていただけますか?

「やっぱり、子どもの心のなかに花を開かせていきたいという思いでしょうか。辛い思いをした子や恵まれない状況にいる子たちが、活動を通して “自分でも他の子のために何かできる” と気付いてくれたりする。それがすごく嬉しいんです。その後大人になって、いろんな職業や立場から社会に還元してくれる、その循環や成長がすごく嬉しいんです」

自分は社会の一員だという自覚をもち、地球の裏側にいる子のことまで考えられる視野をもつ。そんな子が増えるきっかけになれば嬉しいと、鳥居さんはお話しされていました。

子供地球基金の活動は、支援をする子どもたちと支援を受ける子どもたちの垣根がありません。

絵は、貧富、年齢、身体能力の差に捉われず、誰でも描くことができます。

自分が描いた絵が誰かのためになるという体験が自信を生み、可能性が広がる。そして、誰かのために何かをしたいという意志が生まれ、自分の力を伸ばしていく。

子どもが子どもを助ける “ kids helping kids” というコンセプトは、助けてもらう側だけでなく、助ける側の人生をも助けているのではないか。

そう感じずにはいられないお話でした。

特別パッケージ第2弾

そして10月8日(木)より、子供地球基金×ミルボンの特別パッケージ第2弾を数量限定で販売。今回は、乳液タイプの洗い流さないトリートメント「エルジューダ エマルジョン」のパッケージに、子どもたちが描いた絵が起用されました。

多くの皆さまにご購入いただき、発売から1か月で予定数の出荷が終了したそうです。
またさまざまな形で限定企画を行う計画とのことなので、見かけた際にはぜひ手に取ってみてください。


今後も、子供地球基金×ミルボンの取り組みは続きます。


https://www.kidsearthfund.jp/




写真:ミネシンゴ
執筆:古矢 美歌

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