INTERVIEW

コンプレックスが好きなものに変わる場所——MINX shibuya

INTERVIEW

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髪質に悩みがあり、いくつもの美容室を点々としていた野口真由香さん。彼女がたどりついたのが、渋谷のサロン「MINX shibuya smart salon」のスタイリスト・池澤大地さんでした。池澤さんの施術やヘアケアのアドバイスは、コンプレックスですらあった髪を「好きなもの」に変えてくれました。

はじめて来店した時の思い出を振り返りながら、二人がどんな交流を重ねてきたのかを伺いました。

はじめて切ってもらった時、お手入れがすごく楽だった

ー 池澤さんのお客様は、どんな方が多いですか?

池澤:年齢層としては、20代半ば〜30代の方が中心です。顔まわりを意識したスタイリングや、暗めで透明感のあるカラーをリクエストされることが多いと思います。あと、意外とちゃんとヘアケアをしてツヤのある髪を作りたいというお客様も多いですね。

ーなるほど。野口さんはどんなきっかけで、「MINX shibuya smart salon」に通い始めたのですか?

野口:美容室を探していたタイミングで、たまたまTikTokで「MINX shibuya smart salon」を紹介している動画を見つけたんです。

池澤:たしか、公式アカウントではなくお客様が紹介動画を投稿してくれていたんですよね。

野口:そうです。「こういうサロンができたんだ」と知り、InstagramでDMを送って予約をしました。

池澤:「3月に予約したいのですが…」とDMをいただいたんですよね。結構先のご予約だなと、印象に残ったのを覚えています(笑)。

野口:予約を入れた後、どんなスタイリストさんがいるのかをチェックしていた時に、池澤さんを見つけて指名したんです。

ー 池澤さんのどんな点がいいなと思ったんでしょうか?

野口Instagramで、私の好きなスタイリングの写真をたくさん投稿していたというのが大きいです。池澤さんは毎回同じモデルさんではなく、いろいろな方のスタイリングを投稿しています。

野口:「みんながこんなにかわいくなれるなら、この人にお任せしたいな」と思って、指名しました。

ー それ以来、池澤さんにスタイリングをお願いしているのですか?

野口:はい。池澤さんにお会いするまで、私はいくつもの美容室を転々としていました。というのも、私はもともと、髪質があまりよくありません。毛量はそこまで多いわけではないのに、クセが強くて。

それが悩みで、自分でなんとかしようと美容師になったんです。今は辞めたので、“元”美容師というのが正しいですが。これまでも、ずっといい美容師さんがいないか探していましたが、「この人だ!」という人に会えませんでした。

でも、はじめて池澤さんに切ってもらった時は、すごくお手入れが楽だったんです。それ以来、今もずっとお願いしています。

池澤;めちゃくちゃ嬉しいです。

お客様の悩み事に真剣に向き合いたい

ー 二人は普段、どんな会話をしていますか?

野口:一方的に、ミルボンの商品について質問することが多いです。昔からヘアケアにこだわっているので、新商品が出ると、「これってどういう商品なんですか?」と必ず聞いています(笑)。

池澤:とにかく情報が早くて、いつも驚かされているんです。

野口:それでも、池澤さんはすぐ、商品を持ってきて説明してくれるんです。それに、「こういう悩みがあるんです」と相談すると、「これを使ってみるのはどうですか?」と、実際に使ってみた感想も踏まえて答えてくれます。

私の悩みに対して、納得できる答えを返してくれるのが、一番嬉しいポイントかもしれません。本当に、来店している時の9割は商品の話題だと思います(笑)。

池澤:はじめていらっしゃった時は、店内で肌診断をしていたんですが、それにも野口さんはすごく興味深々でしたよね(笑)。

ー ヘアケアや商品の知識もあるというのが、野口さんにとって安心や信頼につながっているのですね。池澤さんは普段から、商品の話をお客様にしているのですか?

池澤:「MINX shibuya smart salon」には商品が多く置かれているので、無理のない範囲で商品の話をしています。野口さんのように、髪質にすごく悩んでいるというお客様もいらっしゃるので、そこには真剣に向き合っていきたいとも思っています。

ー お客様とのコミュニケーションで、意識していることはありますか?

池澤:最初のカウンセリングで、お客様のお困りごとをなるべく察知できるようにすること。あとは、お客様が美容室でどう過ごしたいのかを察して、会話するようにしています。たくさんおしゃべりしたいという方もいれば、美容室では静かにすごしたいというお客様もいらっしゃいますから。

お客様の反応を見る時には、髪の話をすることが多いです。美容室という空間である以上、髪に関する話題は共通の関心ごとですので。そこでのお客様の反応を見て、どうコミュニケーションしていくか判断しています。

野口:池澤さんは、私の話を聞いてくださいます。おかげで、すごく居心地がいいです。

髪は「人を感動させられるもの」

ー 野口さんにとって、「MINX shibuya smart salon」の魅力はどんな点にありますか?

野口:やっぱり、商品が多いという点です。バリエーションが豊富で常に新しい商品があるので、選択肢がたくさんあるというか。常に「キレイな髪になりたい」と強く思っている人ほど、このサロンは魅力的な場所だと思います。

池澤:野口さんの答えは、まさにその通りだと思います。僕は以前原宿の店に勤めていましたが、実際に商品を見せたり使ったりしようとしても、品数が限定されていました。「このお客様にはこの商品が合うだろうな」と思っても、物がないので勧められないこともありました。

「MINX shibuya smart salon」に来て、提案できる商品の幅が一気に広がりましたね。たくさんある商品からおすすめを伝えられるので、お客様もすごく安心してくれます。

お客様も、ここがどういうサロンなのかを事前にご存じなので、たくさん質問してくださるんです。それに答えられるよう、僕たちも日々勉強会をしています。

おかげで、自信を持ってお客様へのカウンセリングやお悩み事の深掘りができるようになりました。

ー野口さんにとって、美容室とはどんな場所なのでしょうか?

野口:私にとっての美容室は、「自分のコンプレックスを自分の好きなものに変えてくれる場所」だと思っています。私は小さい頃からずっと、自分の髪質がコンプレックスでした。高校生くらいからずっと、「髪のケアにはちゃんとお金をかけよう」という考え方を持っていたくらいです。

美容室は、そんな私の悩みの種を、かわいいものに変えてくれる場所なんです。

ーコンプレックスをポジティブなものに変えてくれるのが、美容室という存在なのですね。池澤さんは、美容師という仕事をどうとらえていますか?

池澤:髪というのは、人を感動させられるものだと思っているんです。僕は小学校から高校まで、ずっと野球をしていました。当時は常に坊主頭で、髪にはまったく無頓着でした。

僕は親が床屋でいとこも美容師の家系だったので、専門学校で美容師の進路を選びました。そこではじめて髪を伸ばした時、「髪をいじるってこんなに楽しいんだ」「髪型が変わると、人ってこんなに変わるんだ」と知ったんです。

自分に似合う髪型をいろいろ試しては、見た目の変化に感動していました。あの時の感動を、お客様にも味わっていただきたいんです。

髪というのは楽しめるものであり、ファッションのひとつでもある、とても大切なものです。だからこそ、日々勉強して、目の前のお客様にぴったりな髪型を勧められるようにしようと心がけています。

写真:小林一真
執筆:サトートモロー
取材・編集:飯髙悠太

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