Cross Talk 01

研究開発×商品企画

世界No.1へ向けての次なるステップ、


研究と企画、二人三脚の挑戦が始まった

Profile

T.M.

研究開発部
テクニカルブランドカラーチーム
シニアリサーチャー
2010年入社

※職種・役職等は記事作成当時のものです

理学のアカデミックな部分が好きで学者を志したこともあったが、自分の研究で目の前の人に喜んでいただきたい気持ちが勝り、お客様への貢献を第一に考えるだけでなく、実際にお客様の近くで活動することで新しい価値を生み出しているミルボンに入社を決めた。 現在は、研究開発部に所属し、高い専門性を活かした開発活動に精を出している。

M.S.

商品開発部
統括マネジャー
2002年入社
 

※職種・役職等は記事作成当時のものです

大学院に進学を考えていたが、就職活動を経験する中で、キレイに携われる裏方のような仕事をしたいと思うようになり、大学院進学から就職へと舵を切った。研究職の説明会に参加したが、商品を通じて美容室・人の成長に貢献するフィールドサロンエデュケーター(以下FSE)の仕事に魅力を感じ、総合職の面接に切り替え、縁あって入社。入社後はFSEを経て、現在は商品開発部で幅広いアンテナを張りながら、市場のニーズを分析し、女性たちの未来のキレイのあるべき姿を日々検討・企画している。

01/03

世界ヘアカラー市場への
挑戦

M.S.ミルボンの掲げる「日本発(初)、世界No.1のグローバルプロフェッショナルメーカー」になるというビジョン達成のためには、世界最大のヘアカラー市場であるUSAでの成功が必須条件になります。2016年にはビジョン達成の第一歩として、世界にミルボンという社名の認知かつ商品・サポート力の評判を高めるために、ヘアケア・スタイリング剤を有するグローバルブランド“milbon”を立ち上げました。おかげさまでUSAのお客様からも高い評価をいただけ、ヘアケア中核で市場を創ってきたUSAにも貢献できるブランドに育ちつつあります。ただし、USAではヘアカラーを販売していない課題がありました。その理由は、ヘアカラーへの価値観・美容技術・薬剤特長が日本と全く異なっているので、ミルボンが有する日本人を見て開発したヘアカラーでは勝負できないという点でした。そこでビジョン達成のための第2歩目として次なる目標に掲げたことが、ヘアケアとヘアカラーの2本柱を武器にUSA市場でファンを獲得することでした。
そこで、欧米専用ヘアカラーブランド“SOPHISTONE(ソフィストーン)”の企画者およびプロジェクトリーダーとして、ブランド立ち上げに挑みました。企画・研究ともになってUSA市場ならではのヘアカラー価値観・技術・ニーズを多面的に調査し、その情報をもとに、企画担当である私がブランドのコンセプトを創り、T.M.さんの研究チームが確かな研究に基づいた開発を行い、形にする、二人三脚で進めていきました。これはミルボン初の挑戦であり、非常にアグレッシブでチャレンジングな仕事だと受け止めていました。

T.M.私に“SOPHISTONE”の研究チームのメイン担当者として声がかかったとき、正直「大丈夫かな」と不安に思いました。ミルボンの商品開発は、現場に立つ美容師さんやエンドユーザーの声に耳を傾け、その声を製品に反映させることを大切にしています。国内向けの商品なら、美容師さんやエンドユーザーのニーズを引き出しながら進められますが、グローバル商品となるとターゲットとなる市場規模も大きく、なにより言葉の壁や文化や生活習慣の違いもあり、海外の美容師さんやエンドユーザーのニーズを掴み切れないのでは、と感じてしまいました。

02/03

現場で知った
USA女性の想い

M.S.今回の“SOPHISTONE”の開発に当たっては、ミルボンの日本での実績と成功体験はかえって足枷になると考えました。ですので、ゼロからUSAのカラーに対する価値観・技術・カラー剤の特性を学び取る必要がありました。

T.M.USAでロングセラーとなっている商品の分析をしてみても、正直なぜこれが支持されているのかが掴めませんでした。結局「USAの美容文化」を理解できていなかったのだと思います。刻々と発売までの日にちが迫る中、「USAの美容文化の理解」なくして商品開発は進められないと思い、6か月の渡米を決意しました。

M.S.その頃、実は商品のラインナップやコンセプトはほぼ定まってきていました。その中でより現地で、競合他社のカラー剤と同じではなく、ミルボンならではの新しい価値を波及できる商品にするために、T.M.さんが渡米し、より現地ニーズに突っ込んだ商品の最終のブラッシュアップをしてくれました。研究が渡米し、現地で6か月にもわたり処方開発を検討した事例は、ミルボン始まって以来のチャレンジでした。

T.M.USAの美容室で、お客様が思い通りに仕上がらなかった自分の髪を見て「私のブロンド返してよ」と嘆いている姿を幾度となく目の当たりにしました。渡米して見えてきたのは、USAの女性の永遠の憧れは、小さな女の子の持っているような透明感のある柔らかいブロンド毛だということ。USAでも生まれながらにブロンド毛の人は一握りで、多くの女性がお金と時間を使い、美容室では薬剤や技術を駆使して、ブロンド毛に近づける努力をしていたことがわかってきました。このUSAのカラー文化の軸が見えたことで、開発は速度を増していきました。
透明感のある柔らかいブロンド毛を作るためにはブリーチをしてからカラー剤を塗布します。しかし、色が入りすぎたり 逆に入らなかったりと、仕上がりの調整はとても難しく、美容師さんが狙った通りに色を表現できていないことを知ったのです。 私たちの仕事は、海外でも変わらず目の前の美容師さんをサポートすること。だからこそ、その課題を解決できる製品をつくろうと決め、帰国しました。

03/03

USA市場へ、
新しいヘアカラーの価値を

T.M.現地で掴んだ課題に対して、研究チームのメンバーと解決策を検討し、製品として仕上げていきました。出来上がった“SOPHISTONE”を使った美容師さんからは「Wow!(ワォ!)」と絶賛の声でした。課題としていたブロンド領域での「狙った色出し」に対する評価に加え、「“SOPHISTORNE”には日本人の細やかな気配りが感じ取れる」とのお言葉もいただき、USAにヘアカラーの新しい価値を波及するきっかけづくりができたのではないかと、とても嬉しく思いました。

M.S.その後、日本とUSAのメンバーが一丸となって販売体制を整え、マンハッタンを中心に発売を開始しました。これから10年かけてUSAで信頼され認知されるブランドに育てていくことが、次なるやりがいであり、チャレンジです。

T.M.USAで美容師さんは“アーティスト”と呼ばれています。アーティストにとってカラー剤を変えるということは、画家が絵の具を変えることと同じくらい大きな決断となります。USAのメンバーが現地の一人ひとりのアーティストに“SOPHISTONE”を届けていく中で、ブランドが信頼・認知され育っていってほしいと願っています。

M.S.私はミルボンが世界No.1を実現するビジョンに共鳴し、その過程を担う一員でありたいと思い、様々な新しいコト興しをしていきたいと思い、ここにいます。世界からも高評価を着実に積み重ねているヘアケア&スタイリングの“milbon”とヘアカラー“SOPHISTONE”が出来上がったことで、ようやく世界照準のプロフェッショナルメーカーに近づけました。これからミルボンがさらに成長を遂げていくためには、前例に疑問を持ち、自ら考え、トライしつづけられる行動力を持った人が必要です。
一緒にミルボンで前例のないことに挑戦していきましょう!